ねぇ…松本センセ…？【4】 (ページ9)

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Bruise【M】ページ9

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潤
『なんか久しぶりな気がするね(笑)』

無断欠席の翌日

治療に現れたAに

若干、違和感を感じつつ

呑気に嫌味なんかを言って

向かいの席に座った。

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『昨日はすみませんでした…』

潤
『あぁ、欠席だったんだって？
大野先生に聞いたよ』

俺に目を合わせず

俯いたままAは微かに頷く。

潤
『ちょっと心配したんだよ
やっぱ俺が長い間待たせたから……』

『違います、それは…違います』

･

やっぱり

どこかが変だ。

だけどそれが

どこなのか、何なのか

すぐに気付けなかったのは

こうしてふたり

ここに居る照れ臭さのせいで

まじまじとAを見れていないからだった。

屈んで作業をする俺に

『すみません…
また、同じ所捻っちゃったみたいで…』

申し訳なさそうに言っただけで

Aはあまり口を開かなかった。

膝の上で

スカートを握りしめる白い手に

人差し指の骨が浮き上がる。

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潤
『………？』

その場所にひとつめの違和感に気付き

一度逸らした目線をAに戻した。

『……な…ンデスカ///』

垂れた髪で顔を必死に隠そうとする。

･

潤
『髪、ふわふわだね』

『……』

潤
『巻き髪、禁止だよ？(笑)』

そんな校則

守ってる生徒なんて少ないけど

潰れたデートの日

休日用に巻かれた髪より

豪華に巻かれたヘアスタイルは

他の生徒ならまだしも

こげ茶色のストレートしか見たことないAには不自然で

その髪には

何か秘密があるような気がしてならなかった。

肩に載った髪を

人差し指で掬ってみた。

･

『やっ……！！』

潤
『コレどうした？』

『……』

潤
『コレ、なに！？』

こんな暑い日に

ブレザーを着た袖口から

チラチラ覗いていた

青紫の違和感と同じような痣が

白い首筋に付いている。

･

愛の証とは呼べないような

乱暴な傷跡だ。

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･