2-48.伝え合える幸せ ページ48
「…眠れました？？」
YS「…うん。…嘘。本当は夜中も起きて寝顔見てた。」
「えっ//」
YS「だって…大好きな子が隣で眠ってて、平気な男なんていないよ//」
「……//」
そう言って私を抱きしめる腕は、
細いけれどやっぱり女性よりずっと逞しい。
布団を畳み服を着替えてリビングに降り朝食を食べた。
母「またいつでも帰ってらっしゃい、ね」
「うん…ありがとう」
大きく手を振りレンタカーを走らせた。
温泉街は平日の昼前だからか人もまばらで、
石畳の道沿いに車を停めて歩いて見ることにした。
お団子屋さんの香ばしい醤油の香りに惹かれて、
店前の網焼きを2人で見ていると、
きゃー//嘘！本物！？
2人組の女性がこちらを見ていた。
しまった…手…！
彼のポケットの中の繋いだ手を離そうとすると、
ぎゅっと力を込めるイェソンさん。
…いいの？
そっと横顔を見ると、
YS「このままでいいから。
Aとなら何も問題ない…。行こう…」
そうまた歩き出した。
温かな手は私をこれから先の未来も受け入れてくれるように安心させてくれる。
宿に着きチェックインを済ませ案内された部屋は、
露天風呂のついた最上階。
なかなかいけない旅行だからと奮発して良かった…。
YS「いい部屋だな…お風呂まで部屋に…」
「…//」
YS「あ、いや、違うよ//
うん、でもゆっくり入りなよAもさ//」
真っ赤になったイェソンさんはパタパタと手で仰いで。
館内を散策してみようよと照れ隠しする。
浴衣に着替えたラフな彼と手を繋いで歩く。
緩く締めた浴衣からはチラッと胸元が見えて。
ドクンとした自分がいる…。
それは愛しさからくるドキドキでしかない。
贅沢すぎる懐石をいただいて、露天に浸かり、
2人のんびりと部屋で過ごす時間。
心地よい沈黙から、自然と体が近くなり、
唇が重なり合い…吐息と共に身体中を熱くしていく。
言葉なんて何一つ要らなくて。
ただただ愛しさを体で伝え合える幸せ。
体温、匂い、流れる時間、眼差し、
その全てが私に好きだと伝えているのがひしひしと分かる…
ずっとずっと…このままでいたい…
そう思ってしまうほどに。
いざ恋人となったら、
自分の中で問題だったのはカラダの事や経験じゃなくて、
これ以上近づいちゃダメだ、私じゃダメだと厚くしていた自分の壁だと分かった。
素直になる事に…臆病になってて、
どんどん拗らせていた。
今ならあのときの自分に言える。
大丈夫だよって。
2-49.俺達だけの-YS-LAST→←2-47.父のとっておき
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みぃ☆(プロフ) - ふぁとまさん» お付き合いありがとうございました！拙い文章でつまずきそうに何度もなりましたがゴールですw 萌え萌えTimeは妄想が膨らめば例の短編で書くかも？ですw (2021年1月5日 17時) (
レス) id: 8a20d7ee05 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁとま(プロフ) - ゴールお疲れ様でした。めっちゃ楽しみにしてました。誠実兄さんサイコーです。もちっと萌え萌えTimeあってもと思ったけど脳内で妄想しますね (2021年1月5日 16時) (レス) id: a49c2de03c (このIDを非表示/違反報告)
みぃ☆(プロフ) - みんははさん» 最後までお付き合いありがとうございます！ きっとすんごいんだと思います← (2021年1月5日 16時) (レス) id: 8a20d7ee05 (このIDを非表示/違反報告)
みんはは(プロフ) - 完結おめでとうございます。むふふタイム楽しみにしてたけどこのまま脳内であれやこれや楽しむことにしますね(^^) (2021年1月5日 16時) (レス) id: bf5897c69c (このIDを非表示/違反報告)
みぃ☆(プロフ) - みんははさん» 慎重になりすぎちゃうカップルも無事進めそうですね^^ (2020年12月29日 19時) (レス) id: 8a20d7ee05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みぃ★
| 作成日時：2020年11月27日 20時
