Neighbour -YS- 02

2-29.悪気はないから-YS- ページ29

(YS)

バンに3チームに分かれて乗り込む朝。

いつもより早い集合時刻。


今朝スマホをみると

『お野菜ありがとうございます』

そう短いAからの返事がきていた。



珍しくそっけないな…そう思ったけれど、
遅い時間だからかなあと気にしないようにした。





俺が乗り込むとすでにシンドンとヒョクは座っていて、
シンドンは運転席後ろで二度寝を始めていた。
ファームまではまだ少し距離があるから。




YS「はよ、ヒョク。」

EH「ヒョン……。ヒョンに話があるんだ」

YS「どうした朝から…。いいよ聞くよ」



ヒョクは朝から元気がなくて。

朝に弱いタイプは俺だとばかり。
何かあったのか…？


EH「ヒョンごめん…。
俺Aさんに、前の仕事をヒョンが知ってる事話しちゃった…。本当ごめんっ。」



……え…？

嘘だろ…？



俺が知ってるって、Aにバレてるのか…。

YS「ヒョクなんで…」

EH「ごめんヒョン！
俺、ヒョンはAさんから直接聞いたんだと勘違いしてた。
だから昨日イロドリでその話を…」



ごめん…そう泣きそうな顔でいうヒョクは、
100%悪気はない。

そんな事をする弟じゃない…



たとえライバルが相手でも。




そもそもリョウクにも、なぜ知ってる話しなかったんだって説教されてたんだから。
俺がズルズル言えずにいたのが悪い… 。



YS「ヒョク…。いつかはさ、俺から話そうと思ってたから。
いつまでも黙っていられないし、な。」


落ち込むヒョクにそう言葉をかけるけれど、
内心…Aが今どんな心境でいるかばかり気になって。



関係を諦めたい…
そんな事Aに思ってほしくなくて。


Aの事だから、知られているなら会えない、そう言い出しかねない。。。



そんなの絶対いやだ。

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