. ページ42
伊「茨城で学生の時、うちさ貧乏で...なんかあると疑われるし隙見せるとなめられっから学校でも外でも毎日オラオラ オラオラしてたわけ、ふふっ、負けねえぞーって」
志「今と変わんねえな」
伊「全然違ぇよ、、、腐ってた、超腐ってた。ケンカふっかけられてやり返したら補導されて、、、俺のせいかよって。毎日つまんねえし先のことなんて何も考えられなかった、、、まぁでもガマさんに出会って、そのうち俺も刑事になってみようかなあって。まぁ担任はバカにしたけどガマさんだけは ”お前ならなれる、向いてる” って初めて道が見つかった...まっ、ガマさんがいなきゃ俺はチンピラになってヤクザにでもなって、志摩とAちゃんに逮捕されてたなあ、へへっ、」
『...』
ガマさんのことを慕って、伊吹さんにとってガマさんは恩人、、、伊吹さんにあのことを言えるのだろうか
でも、伊吹さんの鋭さで もう気づいているかもしれない
伊「おいなんだよ、志摩ちゃんもAちゃんも」
志「え?」
伊「なんか言いてえことあったんだろ、それで来たんだろ?」
志「へぇ、野生の勘」
伊「バカにすんじゃねぇよ」
志「お前の勘ってさ働くときとちっとも働かないときがあるよな、、、思い返してみれば、勘が働かないときはいっつも感情が蓋をしてる時だ、、、感情のバイアス」
伊「出たバイアス、好きだねぇ、それ。つかさ、勘とかそういうの信じないスタンスじゃなかった?」
志「ああ、考えを変えた。伊吹の場合、動体視力や聴覚、嗅覚が鋭い分 人より多くの情報が脳に入る」
伊「脳?」
志「ところが思考力や語彙力が足りないせいで論理立てて説明できない」
伊「うん」
志「上手く語源化もできない、、、その結果 ”俺様の勘だ!” みたいなバカな物言いになる」
伊「、、、それ褒めてる?ふふっ、よく分かんないけどそうなの?」
『伊吹さんの勘は、、、今何を感じますか?』
伊「...」
『感情と昔の思い出で蓋をした勘は、何か感じてるんじゃないですか?』
伊「...何が?むじぃよ」
『...志摩さんと話したんですけど、最初から気になってたんです、ガマさんの家の麗子さんの歩行器。普通の力で曲げられたんじゃなくて、何かあった曲がり方だった...伊吹さんも、気づいてたんじゃないですか?』
伊「...」
254人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねごと。 | 作成日時:2020年10月26日 0時