electrification 2 【MIU404】 (ページ4)

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Side A

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____分駐所

司法解剖の結果、青池の死因はやはり銃血死であり、逮捕された男達は住之江組の人間で、エトリとは関係がなかったことが分かった。

桔「...エトリのことはさておき、事件の端緒は内部抗争ではなく青池透子の横領だった。皆のお手柄。組対から感謝状を貰いたいぐらいだわ...それで？1億円は？いつどこで無くなったの？」

陣馬さんが調べたところによると、11時頃に1億円を持って逃走し、あかね通りの裏路地で住之江組の2人に撃たれた。

最後に1億円が確認されたのが止血をした薬局で、16時5分に飛行機の予約とリムジンバスへの乗車。この時には既に1億円は消えたと考えられる。

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糸巻さんが青池のスマホデータに残っていたつぶったーの記録を持ってきてくれた。

糸「1枚目が今日の分で、事件に関係のありそうなものをピックアップしました」

”ハロワで紹介された会社だったのに”

”笑ってしまう”

”わたしはまた、ボー(暴力団)の下で働いていたのか”

”どこなら、綺麗に生きられるだろう”

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夜中。

陣馬さんも九重くんも寝てしまった。

今日もまた、眠れずに自分のデスクでぼーっとしていた。

斜め前に座っていて私に背中を向けている伊吹さんがふいに話し始めた

伊「...Aちゃんさぁ、なんでさっき、あんな危ない行動したの」

『男に銃を突きつけられた時のことですか？』

伊「そうそう」

『...それは、伊吹さんが助けるのが遅かったから、』

伊「じゃないでしょ、ほんとは」

『え？』

伊「Aちゃんってさ、いつも何かを抱えているよね」

『...私、守りたかった人がいて...でも、結局間に合わなかったんです。忙しいとか、自分にはできることがないとか、言い訳にして。いつも間に合わなかった...そんな自分が嫌で、苦しくて...』

後ろを向いていた伊吹さんがそっとこっちに顔を向けた

涙が、止まらなかった

麦ちゃんのことだって、尊敬していた先輩のことだって、間に合わなかった

伊吹さんは何も言わず、そっと寄り添ってくれた

伊「間に合う､､､絶対に、間に合う」

伊吹さんの言葉が、酷く優しく感じた