electrification 2 【MIU404】 (ページ20)

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#4. 現在地ページ20

Side A

九「Aさん」

『きゅーちゃん、どうした？』

他の人は仮眠を取っている中、九ちゃんと私はそれぞれの机で仕事をしていた。

九「きゅ、九ちゃんっていつから言っとんのですか...」

『えー？いいじゃん、なんか九ちゃんって言う方が可愛いし』

九「そっ、そんなこと言ったらいけんくさ！」

『ふふっ、博多弁懐かしー』

九「えっ...？」

『あー...私のお父さんが福岡出身でさ、私も小さい時は博多弁で喋ってた』

九「本当ですか？」

『うん、今は周りの人が標準語ばかりだから訛りは無くなっちゃったけど笑､､､で、話って？』

九「陣馬さん、今度息子さんが結婚するんですって」

『ああ、そうだったね』

九「で、結婚の前に息子さんの結婚相手のご両親と会うらしくて、それでこの前 ”服を何着ていけばいいか分からない” って言ってたんですよ」

『うんうん、』

九「...で、陣馬さんに ”自分も、一緒に服を見に行きます”って言ったんですけど、1人だけだと不安で､､､で、Aさんも一緒に買い物に来て欲しいなって思ったんですけど､､､」

『えっ、私で大丈夫なの？』

九「むしろ、Aさんがいいです」

『わかった、いいよー』

...っていう会話をしたのが数日前

『陣馬さん、九ちゃん！』

陣「おお、嬢ちゃん、そんな服装珍しいな...なぁ、九重」

九「あっ...そうですね、」

陣「よし、じゃあ行くか」

『はい！』

今日は401も404も非番なので陣馬さんの買い物に行くことになった。

非番だし、久しぶりにスカートでも着ようかなぁ、なんて思って着てみたけれど九ちゃんにびっくりされた

『九ちゃん』

九「なんですか？」

『私の服装、変だったりする？』

九「へっ？」

『あ、いや...なんかすごいびっくりしてるから笑』

九「...いや、Aさんがスカート着ているところ、珍しいなぁって思って。むしろ、似合ってます」

『あっ、ありがとう、』

陣「お前ら、両方顔が赤いぞ笑」

”むしろ似合ってる”なんて言われてちょっと恥ずかしくなっていると、九ちゃんも顔が赤くなっていて、陣馬さんに笑われた

．

九「陣馬さん、ここです」

店内の商品はいかにも値段が高そうなスーツばかり。

陣「おい、お前...ここ、すげぇ高いんじゃ、」

九「大丈夫です...陣馬さんにはいつもお世話になっているんで、自分が払います」

陣「おお、ありがとう、」