electrification 2 【MIU404】 (ページ15)

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志「いつの間にか帰ったあいつがメールしてきて ”うちの屋上です飲みませんか。志摩さんの好きな酒、買って待ってます。” って。こっちは始末書書いてんのに、ふざけんな。何が飲もうだ､､､無視した。あれから何度も､､､何度も何度も何度も！頭の中で繰り返す。あの時声をかけていたら、あの時屋上に行っていたら、あの時電話をかけていたら、もっと前あいつの異変に気づいていたら､､､スイッチはいくらでもあった。だけど、現実の俺はそれを全部見過ごした。見ないフリした。俺があいつに最後にかけた言葉は､､､”進退は自分で決めろ”、それしか言えなかった。」

『...』

志「朝、香坂の家に行った時は､､､もう遅かった。事故とは思えない。悔いても悔いても、時間は戻らない」

伊「...志摩、あとAちゃんはいる？」

『...はい、います』

伊「...香坂が死んだのって､2013年タコの日の深夜2時頃だよな？」

志「タコ？」

．

何があったのか気になったが、電話は突然切れた。

「修理、終わりました」

志「､､､あ､ありがとうございました」

『ご苦労さまです』

修理屋さんを見届けると、また着信。

志「はい」

伊「志摩、Aちゃん、今すぐ来い、事件のビル」

志「なんで？」

伊「いいから来い！来ないとお前は、後悔する」

志「はぁ？なっ...あー、また切れた」

『...志摩さん、行きましょう...もう私も後悔､､､したくないです』

志「...行くか」

．

急いで事件のあったビルの屋上へ行くと、伊吹さんが待っていた

伊「おせぇーよ」

志「なんだ」

伊「あそこの線路の向こう、どこだか分かる？」

志「世田谷区」

伊「そうそう、区境になってて、このビルとは管轄が違う。で、俺はすごいことに気づいた､､､あの日、香坂ちゃんは志摩を待っていた。だがいつまでも志摩は来ない。仕方なく景色を眺めて、犯罪の瞬間を見つけた」

香坂さんは、向かい側のマンションの一室に住む女の人の所に、男の人が侵入していたのを見ていた。

志「おい、何だ？その作り話は」

伊「作ってない、マジの話」

志「証拠がない」

伊「ギャフンと言わせんぞ､､､いやギャフンと言え。今すぐギャフンと言え」

私は、向かい側のマンションにある張り紙を見つけた。

『､､､あ、証拠はあります。あそこ』

張り紙には”2013年8月8日深夜2時頃この部屋を見て110番してくれた人！探してます！” と書いてあった