さん × じゅう + なな 。 ページ37
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｢おつかれ｣
｢おつかれさまです｣
｢あれ？祐基先輩はどうしたんですか？｣
｢何か1年の子に呼び出されてた｣
｢そう、なんですか…｣
午前中にあった出来事を思い出す。
あの子可愛いかったなぁ...
途端にチクチクと痛み出す胸の辺り。
｢A？｣
｢…｣
｢おーい、A？｣
｢えっ、あ、ごめん！ボーッとしてた(笑)｣
｢何かあった？｣
｢ううん！何でもないよ！それよりご飯食べよ！｣
｢う、うん…｣
胸の痛みを抑えるように
さっきあった事を忘れようとした。
｢ごめん！遅れたぁ〜｣
｢おつかれ｣
｢おつかれ〜｣
祐基先輩の様子はいつもと同じで
特に変わった様子もなかった。
｢何の用事だったの？｣
｢あぁ〜…んー、ちょっとね｣
｢もしかしてお前…｣
｢告白されちゃった｣
やっぱり…
あの子、祐基先輩に告白したんだ...
｢脱非リア充？｣
｢まっさかぁ〜！｣
｢だよな。お前一途だもんな｣
｢そうだよ。ちゃんと、
好きな子いるんでごめんなさい！
って言ってきた｣
｢え、祐基先輩、好きな子いたんですか？｣
凛の一言にその場がシンとする。
祐基先輩、好きな子いたんだ...
あれ？何でだろう。
さっきよりずっと胸が痛い。
｢好きな子はいるよ｣
｢そうだったんですか｣
｢でも、内緒〜(笑)｣
｢そうそう、男と男の秘密だからさ？｣
｢その言い方怪しいですよ｣
｢いやいやいやいや｣
｢ソッチ系じゃないから！｣
3人の話も全く耳に入ってこなくて、
祐基先輩の好きな子の事だけが
頭の中を占めていた。
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さん × じゅう + はち 。→←さん × じゅう + ろく 。
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作者名：ゆ き の こ 。 | 作成日時：2016年2月18日 0時
