さん × じゅう + いち 。 ページ31
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｢Aちゃん、佑亮くんの試合見れた？｣
｢あ、はい！おかげさまで勝ってました｣
｢そっかそっか〜｣
｢バスケも勝ってましたね｣
｢俺、結構頑張ったんだ〜｣
｢見てましたよ｣
｢えっ？！｣
驚いたようにこっちを見る祐基先輩。
目を大きくまん丸に開いている。
｢佑亮くんの試合が終わったあと、
見に行ったんです｣
｢うわぁ、そうなの？知らなかった〜｣
｢大活躍でしたね｣
｢いや、改めて言われると照れるんだけどね｣
そう言って、えへへって照れたように笑う。
やっぱり祐基先輩って可愛いなぁ…
｢俺が勝てたのはこれのおかげ｣
そう言って指差す先には
私が貼ってあげた絆創膏。
｢それただの絆創膏ですよ？(笑)｣
｢俺にとってはお守りなの｣
｢ソレ似合いますね｣
｢え、それは複雑なんだけど(笑)｣
｢祐基先輩可愛いですもん｣
｢俺のどこが〜？｣
えぇ〜って少し拗ねたようにする。
それが可愛いんだってば。
｢じゃあ、明日は祐基先輩かっこいい！
って言ってもらえるように頑張るから｣
｢怪我はしないでくださいね(笑)｣
｢擦りむいたら、また絆創膏貼ってくれる？｣
｢準備しておきます｣
｢怪我し放題じゃん｣
｢それはダメです！｣
｢うそうそ！ちゃんと気をつけます、はい｣
笑いながら隣を歩く祐基先輩をチラッと見ると
当たり前だけど自分より大きくて、
男の人なんだなぁって感じる。
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作者名：ゆ き の こ 。 | 作成日時：2016年2月18日 0時
