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に × じゅう + きゅう 。 ページ29
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｢福田くん勝ててよかったね｣
｢うん…｣
試合は見てたけど、
祐基先輩のあの真っ直ぐな瞳が頭から離れなくて
正直なところ内容はぼんやりとしか覚えてない。
｢バスケどうなったんだろう…｣
｢気になる？｣
｢祐基先輩、怪我してないかな？｣
｢行こっか｣
バスケコートへと向かう。
その時の自分の足取りは思った以上に速かった。
歓声に包まれるバスケの会場。
3年5組は…
｢よかった、勝ってる…｣
相手チームに結構な大差を付けていた。
その後も試合は 3年5組がリードし続け、
そのまま勝った。
｢勝った！｣
｢よかったよかった｣
クラスメイトと喜ぶ祐基先輩。
その姿を目で追っていると、
クラスの女子とハイタッチしているのが見えた。
その瞬間、チクリと胸に痛みが走る。
あれ？なんだろう、この痛み。
自分の胸に手を当ててみたけど何ともない。
ただチクチクとその痛みは続いた。
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作者名：ゆ き の こ 。 | 作成日時：2016年2月18日 0時
