じゅう + に 。 ページ12
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今日もいつものカフェで
凛と作戦会議。
｢どうしよう｣
｢なにが？｣
｢祐基先輩の愛嬌を真似できる気がしないよ｣
｢あの人の場合、素だからね｣
そう、祐基先輩が可愛いすぎて
私に真似することが出来るのか。
それが一番の課題になっていた。
｢あんな可愛い笑顔、真似できない…｣
｢大抵笑うと、顔崩れるもんね｣
｢そうだよね〜あぁ〜｣
｢って、あ…｣
｢ん？｣
凛が見ている方向を見る。
そこには、私の憧れの君がいた…
｢佑亮くんだ…｣
｢今日も眩しいね｣
｢うん…眩しい…可愛い…｣
｢あっ、こっちに来る｣
私は空気だ。私は空気だ。
佑亮くんは私に気付かない。
そう自分に言い聞かせて通り過ぎるのを待つ。
｢あっ、佐倉さんと園田さんだ！｣
｢ゆ、佑亮くん…｣
｢偶然だね！｣
｢う、うん！｣
｢それじゃあね！｣
｢うん、じゃあね！｣
一瞬の会話だったのにとても緊張した。
心臓がバクバクと速い。
｢佑亮くん気付いてくれた…｣
｢そりゃあ、クラスメイトだから気付くでしょ｣
｢どうしよう…嬉しい…｣
たまにしか話さない私達にも
声を掛けてくれるなんて
なんていい人なんだ佑亮くん…
心から好きだと叫びたくなった。
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作者名：ゆ き の こ 。 | 作成日時：2016年2月18日 0時
