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いち 。 ページ1
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｢今日も佑亮くん可愛いなぁ…｣
クラスの男子と一緒になって
ワーキャーしてる姿は国宝モノだ。
｢あんたのそれって、ほんとに恋なの？｣
｢うん。胸がときめくからきっと恋｣
目の前でうんざり顔をするのは
小学校から高校までずっと一緒の親友。
その名も園田凛。
｢まぁ、でもあんたには無理だね｣
｢それ酷くない？｣
｢だって、あんたには女子力がないもの｣
女子力…
それはつまり女の子の力。
でも私は一応、料理はそれなりに出来るし、
ハンカチティッシュ絆創膏は持ち歩いてるし、
何なら裁縫もそれなりに出来る。
｢これのどこに女子力がないの？｣
｢可愛げがない｣
｢かっ、可愛げ…？！｣
｢可愛げっていうか、愛嬌がないのよね｣
さっきからズバズバと胸に突き刺さる言葉。
私の親友は美人だが口が悪い。
｢愛嬌ってどうしたら身につくと思う？｣
｢愛嬌ある子の真似してみるとか｣
｢誰だろ〜｣
｢あ、ぶりっ子と愛嬌は違うから気をつけなよ｣
｢なるほど、確かに…｣
凛と廊下を歩いている時、
たまたま聞こえた女子生徒たちの声。
これがその後の私を変える出来事に通じるのだ。
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作者名：ゆ き の こ 。 | 作成日時：2016年2月18日 0時
