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しかし、泣きそうになったがすぐに強がって見せる。
ゴースト騒動があったとはつゆ知らず学園長が夕食を持って寮に入ってきた。
クロウリー「……って、それは先程入学式で暴れたモンスター！追い出したはずなのに、何故ここに！？」
驚いた様子の学園長にグリムがゴーストたちを退治したことを自慢する。
学園長は一瞬なんのことかわからない様子だったが、何かを思い出したようで、悪戯好きのゴーストたちの所為でこの寮から生徒がいなくなったことを説明してくれた。
クロウリー「ふぅむ……貴方たち２人で協力してゴーストたちを追い出してしまうとは。」
学園長が口にした「協力」の2文字にグリムが反応し、自分一人でツナ缶欲しさに戦ったと主張していた。
さりげなく私にツナ缶をもらっていないことを思い出したようで。
クロウリー「おふたりさん。ゴースト退治もう一度見せてもらえます？」
そう学園長は言うが現にゴーストたちは退治してしまって、退治しようにもできない。
そのことをグリムが言い、ツナ缶を要求するが学園長自身がゴーストに変身して
グリムは面倒くさがっていますね………そうだ。
「グリム、学園長に勝てたらこの学園に入学しツナ缶ももらえるチャンスかもしれませんよ。」
そう言うとグリムは仕方なさそうに、期待したようにこの挑発に乗りやる気を出す。
私はグリムの炎が当たるようにサポートしなければ。
夢であってもこの世界で野宿は勘弁願いたいところだ。
「グリム！左です！」
グリム「左だな、わかったゾ！くらえー！」
グリムが吐き出した炎が学園長に当たると、学園長が先ほどよりスピードを上げ、そして分身体を作りグリムに襲いかかる。
グリムは私の指示を受けて必死に炎を吐き出し、どうにか全ての学園長を倒す。
クロウリー「おお、これは驚きました…」
グリム「はあ、はあ…全部やっつけたゾ…。おいオマエ！オレ様使いが荒いゾ！もっと優しく扱え〜！」
このボロボロの寮の廊下で行われた試練は幕を閉じた。
学園長はこのことに驚きを隠せないでいた。
クロウリー「ふぅむ……実は入学式騒動の時から私の教育者のカンが言っているんですよねぇ。Aさんには調教師や猛獣使い的な素質があるのではないか、と。しかし…」
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作者名：葱トロ | 作成日時：2022年6月25日 22時
