【ツイステ】とある日本人が迷い込んだお話。 (ページ5)

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私が目覚めた鏡の間に着くと、学園長は勢いよく扉を開けて中にいる誰かが言ったことに対して否定しながら入っていく。

クロウリー「まったくもう。新入生が1人足りないので探しにいっていたんです。さあ、寮分けがまだなのは君だけですよ。」

そう催促され、わけもわからず鏡の前に立つ。
鏡に仮面が現れる。

闇の鏡「汝の名を告げよ」

「……Aです。」

闇の鏡「汝の魂のかたちは…………」

魂のかたち……？
私の魂のかたち…そんなものがこの鏡には見えるのだろうか。

闇の鏡「わからぬ。」

クロウリー「なんですって？」

闇の鏡「この者からは魔力の波長が一切感じられない…色も、形も、一切の無である。」

そりゃそうだろう。
私は魔法は使えないから、魔力を感じられないのは当たり前だろう。
この夢の世界の住人からすれば異質な存在だろう。

闇の鏡「よって、どの寮にもふさわしくない！」

その一言で周りはざわめく。

クロウリー「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない！生徒選定の手違いなど、この100年ただの一度もなかったはず。一体なぜ……」

学園長はなぜ魔力を持たない私が選ばれたのか困惑しているようだ。
学園長が一瞬の隙を見せたところでグリムが学園長の腕からすり抜ける。

グリム「だったその席、オレ様に譲るんだゾ！」

クロウリー「あっ待ちなさい！この狸！」

グリム「そこのニンゲンと違ってオレ様は魔法が使えるんだゾ！だから代わりにオレ様を学校に入れろ！魔法ならとびっきりのを見せてやるんだゾ！」

そう言ってグリムは口いっぱいに炎を溜めて周りに吐き出す。
辺りは混乱に包まれ、火の海のようになっていく。
私はこの光景をどこかで見たことがあるような気がした。

初めて見たとは思えなかった。

クロウリー「このままでは学園が火の海です！誰かあの狸を捕まえてください！」

その声に応じる生徒が2人前に出てきた。
グリムは狸だなんだと言われ怒っている。

眼鏡の生徒と赤髪の低身長の生徒が炎を吹くグリムを、魔法で対抗しながら追いかけていく。