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とりあえず、この世界のことを知るには歴史を簡単に学ぶと理解が早い。
そう思いこの参考書を手に取り、近くの席に座り表紙を捲り読み進めていく。
「この学園は賢者の島と言う島にあり、他にも輝石の国、薔薇の王国、黎明の国…、様々な国があるのか。」
付録されている世界地図と出てくる国の名前を照らし合わせて位置を確認していく。
この島は辺鄙な場所にある小さな島で、この学園の真反対に位置するロイヤルソードアカデミーと言う学校があるようだ。
それぞれの国の歴史をざっくりと学んでいく。
「薔薇の王国……確かエースさんが最初に説明してくれた石像の女王様は薔薇に関する人だったな。この国に住んでいたのかな。」
色々考察しながら参考書を読み進め、最後のページまで読み終わり、時間を見てみるとそろそろ放課後になる時間だった。
「食堂に行きますか。」
参考書があった本棚へ行き、一冊分開いたスペースに参考書を差し込む。
図書館を出て食堂がある校舎に向かう。
〜大食堂〜
学園長から
「おやグリム、早いですね。」
グリム「１日中掃除してもうクタクタなんだゾ〜……それなのに、これから窓拭き１００枚だなんて……」
「これに懲りたら、もう大人しくすることですね。」
グリム「それにしてもあのエースってヤツ、遅いんだゾ。オレ様を待たせるとはいい度胸だ！」
確かにまだエースさんは来ていない。
そのことについてグリムはイライラしているようだ。
…………。
……………………。
……………………………………。
グリム「…………………いくらなんでも遅すぎるんだゾ！？まさかアイツ、逃げたんじゃないだろーな！」
うーーん、エースさんのことだ。あり得る。
「探しにいってみますか？」
グリム「罰をオレ様たちだけに任せて逃げるなんて許さないんだゾ！行くぞA！エースをとっ捕まえて窓掃除させてやるんだゾ！」
まだ学園長は来ない様子なので、グリムと2人でエースさんを探しに行くことにした。
廊下を歩きながら、中庭や他の教室の様子を見てみるが見当たらない。
グリムがイライラしながら新しい教室に入っていくと誰もいなかった。
？？？「いいや。私がいるよ。」
声の主の方を向くとそこには肖像画があった。
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作者名：葱トロ | 作成日時：2022年6月25日 22時
