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「ナカム、ワイテルズ完全に定着してんじゃん」
「それな〜、誰がつけてくれたのか知らないけどなかなか良いよね。」
呆れ顔のきりやんさんとナカムラ、もといナカムさんの話を聞き流しつつ出されたシフォンケーキを口に運ぶ。
食べるつもりは毛頭なかったのだ。毒が入っていたら最悪だし。でも、この、ナカムさんがあまりにも美味しそうに食べるから………
結局は俺も同じもの食べてるから！と上手く丸め込まれて頂くことになってしまった。今度は喉が渇いてきたけど目の前にある珈琲には絶対に手をつけたくない。角砂糖、何個入れたの…？
「俺らがつけてる尻尾が結構印象に残ってるみたいだね。『white tails』ってそのままだけど、ワイテルズって略すとチームっぽくて良い」
「きんときわかってんじゃん」
……………実家か？
なんだ、もっと殺伐とした雰囲気の作戦会議に招かれると思って覚悟してきた私が馬鹿みたいだ。というかご丁寧に発砲のお出迎えまでしてきたのと本当に同一人物なの？こいつら。
てかまって、本当にこいつらがこの街の裏を騒がせてる期待の…………？
いや、多分だめだ。考えれば考えるほどだめなやつだ。諦めよう。
「…そうだ、別に追及はしないんですけど、
ええと、ワイテルズ、は4人組でご活動を？」
そう聞くと、4人は互いに顔を見合わせる。
初めに口を開いたのはきんときさん。
「まあ良いんじゃない？別に隠してるわけじゃないし」
それにナカムさんが続けた。
「確かに。Aは今は協力者だから知ってていいかも。
えっと、俺らは6人組のファミリー。で、今1人スマイルってやつが席を外してて、ぶるーくってやつが色々あって表に派遣されてる」
「………へえ、表にですか」
そうそう、と頷くナカムさんにきんときさんは
それ割と機密事項だけど言っちゃうんだ、と呆れ顔だ。
「ま、Aが少しでも俺らに不利な行動をとったら殺せばいいし問題ないっしょ」
「…」
殺すという選択肢が息をするように出てくるあたり、私の命はその辺の雑草よりも軽いのでは。
部外者が見たら唖然としてしまう身内ノリコメディを繰り広げた後、すぐに背筋の凍る一言をぶん投げてくるとか怖すぎるだろ。これがブラックユーモアってやつか。
気を紛らわすために手元の珈琲を飲む。
＿＿＿＿＿う"、あまっ？！
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作者名：ボケナス | 作成日時：2021年12月23日 2時
