犬と飼い主(心操) ページ19
｢はあぁ〜、疲れた...｣
学校から寮へ帰る途中、Aは大きなため息をついた。
今日の戦闘訓練でかなり疲れたようだ。
｢癒し...癒しが欲しい...｣
1人呟いたところで、ふと思い出す。
寮へ向けていた足を人気のない方向へ進め始める。
しばらく歩き、茂みを掻き分けていく。
以前、心操に教えてもらった、猫がいる穴場に癒しを求めやってきたのだ。
心操｢うわ、ビックリした。なんだ犬か｣
｢犬じゃない！おーおーかーみー！！｣
既にその場にいた心操にAは大きな声で反論する。
すると猫は驚いて逃げてしまった。
心操｢あーあ｣
｢い、癒しが逃げてしまった...｣
Aはその場に座り込んでしまった。
心操はAに近寄る。
心操｢...そんなにショックなのかよ｣
｢癒しが欲しかった...｣
心操｢なんかあった？｣
｢ううん、ちょっと疲れてるだけ、｣
心操｢ふーん...｣
心操はいつものような元気がないAの正面にしゃがみ込み、Aの頭を撫でた。
｢...なに、また犬扱い？｣
心操｢じゃなくて、心配してるんだけど｣
｢ひえぇ、心操くんが心配？こっわ...｣
心操｢はいはい｣
いつものようにふざけようとしたAを宥め、頭を撫で続ける。
Aも観念したのか大人しく撫でられる。
｢...なんで頭撫でるの？｣
心操｢..励ましてるつもり｣
｢なんで今日に限って優しいの｣
心操｢...なんとなくだよ｣
｢...あっそ｣
撫でられていると、疲れが薄れ段々と満たされていくように感じる。
するとAは心操の肩に顔を埋めるようにもたれかかった。
心操｢わっ、なに？｣
｢はぁ、心操くんの匂いがする...落ち着く｣
心操｢人の匂い勝手に嗅ぐなよ｣
｢減るもんでもないしいいじゃん｣
心操｢ダメ｣
｢ケチ｣
しばらくやり取りを続けたあと、Aは顔を上げてにっこりと微笑んだ。
｢ふぅ、元気出た！心操くん、ありがとね｣
心操｢いーえ、犬の管理は飼い主の役目だし｣
｢犬じゃないし！って、え？飼い主？...心操くんが？｣
心操｢あからさまに拒否すんなよ｣
｢えへへ、でもほんとありがとね！｣
Aは立ち上がり、ニヤリとした表情で心操を見つめる。
｢じゃあ、またね。ご主人様｣
心操｢...またな｣
そう言っては満足げに寮に帰って行ったAが見えなくなると、心操は｢反則だろぉぉお｣と悶え転げ回ったらしい。
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花崎来蘭(プロフ) - 上鳴よ、、、私も全てを悟った (2019年5月12日 17時) (
レス) id: de01a0682a (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 轟のLINE内容が可愛い……！夢主のキャラが大好きです！更新楽しみにしてますね！ (2019年4月26日 0時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネギまみれ | 作成日時：2019年3月28日 23時
