痛み ページ41
〜A☆Side〜
葉っぱが舞い上がり、踊るように回る。
力を強めないように意識を集中させる。
その時――
あ「っ･･･!?」
突然、頭にズキリとした痛みが走った。
その一瞬の痛みに気を取られた瞬間――
伏見「･･･っ!?」
小さな竜巻の中の木が、バキバキと音を立て始めた。
あ「あ･･･っ」
折れた木の枝が、葉っぱと一緒に回る。
その光景に――私は恐怖を感じた。
伏見「A! 力を抑えろ」
すぐ近くで聞こえるその声に、ハッとする。
そしてすぐに木に向けていた片手を降ろした。
けど、目の前の光景は――変わらない。
伏見「Aっ!! 止めろ!」
焦ったようなその声に、震える手を握り締め、
私は必死に口を開いた。
あ「っ･･･!」
“止まれ”と、口にしなければいけない。
わかってる。わかってるのに
――言葉が出ない。
その間にも、目の前の光景はどんどんひどくなって
ついに、折れた木の枝が
まるで鋭いナイフのように私目掛けて飛んで来た。
伏見「Aっ!!」
伏見さんが瞬時に抜刀し、私の前に移動して
飛んで来た木の枝を叩き落したのは、ほぼ同時だった。
風が、怒りを含んだように暴れている。
私を――攻撃している。
このままじゃ、伏見さんも危ない。
頭ではちゃんとわかってる。
“やめて”
“お願いだから、止まって”
心の中で叫んだ言葉は、私の口から零れることはなくて。
どうしようもない焦りと、恐怖が溢れて
目の前がどんどん暗くなっていく気がした。
視界が暗くなると同時に
再び鋭い頭痛を感じて――
あ「ぅ･･･」
私は思わず片手で目元を覆いながら
その場にうずくまった。
伏見「おい?!」
私の前で、伏見さんが剣を構えたまま
焦ったような、困惑したような声を上げる。
ズキズキと痛む頭。
暗く、揺れる視界。
全身から――力が抜ける。
ぐらりと目の前が大きく傾いたと同時に、
私の意識は一瞬で暗い世界に落ちていった。
〜伏見☆Side〜
突然、Aが弱々しく座り込んだと思ったら、
次の瞬間いきなり倒れ込んだ。
伏見「っ･･･!」
直前に飛んで来た木の枝を叩き斬り、
俺は片手でAの身体を抱きとめて支えた。
その瞬間――風がピタリと止まった。
木の枝がバラバラと落ち、
木の葉がひらひらと舞い散った。
変わり果てた木を一瞥し、小さく溜息を吐き出して
俺はAに視線を向ける。
伏見「おい! Aっ!!」
意識を失い、顔色が悪いAを、
俺はすぐに両手で抱き抱えた。
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アクア(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます! その嬉しいお言葉が、頑張れる源です!(。-`ω-) (2016年3月12日 0時) (
レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
沙夜 - 楽しく読ませてもらっています。これからも更新頑張ってください!! (2016年3月6日 23時) (レス) id: 236ae9874e (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - ＊*感謝リクエスト募集終了*＊ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - 十六夜キツネさん» ありがとうございます!! これからも頑張ります(´ω｀*) (2016年1月24日 19時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
十六夜キツネ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております!お気に入り登録者100人突破おめでとうございます!これからも応援していますヽ(´∀‘｡)ﾉ (2016年1月19日 10時) (レス) id: cee5abaccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクア | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/furanandberulove/entrylist.html
作成日時：2016年1月1日 0時
