立ち塞がる壁 ページ38
〜A☆Side〜
その後、私の目が覚めたのは夜だった。
女子寮の部屋で、
淡島さんが隣にいてくれて。
淡島「随分長い時間眠っていたから、心配したのよ」
その言葉の後、
伏見さんが私を運んでくれたこと、
今日はもうゆっくり休んでいいことを聞かされた。
淡島「････大丈夫?」
目が覚めてから、何も言わない私に
淡島さんが不安そうに私を見る。
あ「だい、じょうぶ･････です」
小さくそう答えると、淡島さんは微かに微笑んだ。
そして淡島さんは、私が目覚めたことを報告してくると言って、
静かに部屋を出て行った。
あ「･･････」
ゆっくりと、上体を起こす。
静まり返った部屋の中で、私は思う。
やっと
狭い世界から抜け出せて。
やっと
“道”を見つけて。
やっと
一歩、歩き出せたはずなのに。
早くも私の目の前に立ちふさがったのは
大きな、大きな――“壁”だった。
あ「･････」
乗り越えなければ･････
壁に塞がれた道の先へは――進めない。
☆ ☆ ☆
〜伏見☆Side〜
副長から、Aが目を覚ましたと連絡を受けた。
その連絡に、俺は静かに息を吐き出す。
そして、通話を切った端末の画面を、そのまま連絡先画面へと移す。
そこでAの名前を選択した所で、俺の手がピタリと止まる。
伏見「･････」
画面には、Aの名前と電話番号。
通話ボタンに――俺の手が触れることはない。
伏見「･････チッ」
端末の電源を切り、デスクの上に静かに置く。
――何してんだ、俺
別に、俺には関係ないだろ。
Aが力を使えなくても、セプター４の戦力は今まで通りだ。
俺が何か言葉をかけてやる必要なんて――
伏見「･････」
ふいに、泣いているAの姿が脳内を過ぎった。
過ぎった途端に――胸が苦しくなった。
“仲間”なんていらない。
“慣れ合う”つもりもない。
Aはただの――
――ただの･････?
伏見「･････」
ただの――何だ････?
うるさい音を立てる胸元に触れ、
俺はしばらく考え込んだ。
――しかし、その後
いくら考えても、結局何の結論も出せなかった。
☆ ☆ ☆
次の日の朝。
いつも通りの時間に男子寮を出て、セプター４の屯所に向かう。
その途中。
俺は何気なく見た先の光景に、思わず立ち止まった。
伏見「････は?」
視線の先には
道明寺と布施と五島と日高の４人。
それから――Aがいた。
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アクア(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます! その嬉しいお言葉が、頑張れる源です!(。-`ω-) (2016年3月12日 0時) (
レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
沙夜 - 楽しく読ませてもらっています。これからも更新頑張ってください!! (2016年3月6日 23時) (レス) id: 236ae9874e (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - ＊*感謝リクエスト募集終了*＊ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - 十六夜キツネさん» ありがとうございます!! これからも頑張ります(´ω｀*) (2016年1月24日 19時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
十六夜キツネ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております!お気に入り登録者100人突破おめでとうございます!これからも応援していますヽ(´∀‘｡)ﾉ (2016年1月19日 10時) (レス) id: cee5abaccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクア | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/furanandberulove/entrylist.html
作成日時：2016年1月1日 0時
