心配 ページ34
〜A☆Side〜
あ「･･･」
バカ、みたい。
でも
･･･でも
――甘えたくない
走るなんて出来ない?
体力がないのは無理もない?
誰かにそう言われて、頷いてしまうのは簡単だけど。
そこで頷いて、何もしないのは――嫌だ。
“無理”なんて決めつけたくない。
“出来ない”なんて言い訳したくない。
――なのに
あ「どうして･･･動かないの」
涙があふれて、ポタリと落ちた。
その時――
?「･･･おい」
突然の声に驚いて顔を上げると、私の目の前に
――息を切らした伏見さんが立っていた。
伏見「どうした」
座り込んでいる私の前で、伏見さんは身をかがめて私と目線を合わせた。
あ「ふ、伏見さん･･･」
どうして、ここにいるんだろう。
伏見「何で泣いてる? 転んだのか?」
そう言いながら、伏見さんの視線がゆっくりと私の両足に向けられる。
そして、私の足が微かに震えていることを確認すると、
伏見さんは少しだけ表情を変えた。
伏見「･･･」
無言で私との距離をグッと縮めてきた伏見さんに、息を呑んだ瞬間。
私の身体が、軽々と抱き抱えられた。
悲鳴を上げる間も無く、そのまますぐ近くにあったベンチに座らされる。
あ「あ、あの･･･」
スッと、伏見さんが私の目の前に片膝をついて跪く。
そして、震える私の両足に触れた。
あ「っ･･･」
伏見さんの指先が、私の両足を軽く押す。
少し痛いくらいの刺激が、足全体に広がっていく。
あ「伏見さん･･･?」
伏見さんのその行動の理由がわからず、
不安げに呼び掛けると、伏見さんは小さく舌打ちをした。
伏見「･･･血行を促進させて、筋肉や神経の機能を回復させてる」
ボソッと聞こえたその言葉の意味を、私は理解出来なかった。
伏見「準備運動もせずにいきなり身体に負担かけるからこうなんだよ」
少しだけ怒ったようにそう言う伏見さんに、
申し訳ない気持ちが溢れだす。
あ「ごめんなさい･･･」
震える声で小さく呟くと、伏見さんの手が一瞬だけ止まった気がした。
伏見「･･･朝起きたらお前がいないって、副長が心配してた」
あ「っ･･･」
伏見「特務隊全員で、朝からお前を探してた」
あ「･･･ごめん、なさい」
その言葉と共に、私の目から再び涙が零れ落ちた。
伏見「･･･勝手にいなくなるな」
あ「ごめんなさい･･･」
伏見「･･･」
涙が零れ落ちないように、私はすぐに両手で目元を覆った。
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アクア(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます! その嬉しいお言葉が、頑張れる源です!(。-`ω-) (2016年3月12日 0時) (
レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
沙夜 - 楽しく読ませてもらっています。これからも更新頑張ってください!! (2016年3月6日 23時) (レス) id: 236ae9874e (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - ＊*感謝リクエスト募集終了*＊ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - 十六夜キツネさん» ありがとうございます!! これからも頑張ります(´ω｀*) (2016年1月24日 19時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
十六夜キツネ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております!お気に入り登録者100人突破おめでとうございます!これからも応援していますヽ(´∀‘｡)ﾉ (2016年1月19日 10時) (レス) id: cee5abaccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクア | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/furanandberulove/entrylist.html
作成日時：2016年1月1日 0時
