差し込む光 ページ3
〜???☆Side〜
扉を閉めて、俺は小さく息をつく。
するとすぐに足音が聞こえてきて――
神主「＊＊君! どうだったかね!?」
怯えたような顔をして俺の後ろの扉を見つめる、
この天宮神社の神主。
?「大丈夫です。あの子の力は封じ込めました」
俺は――嘘をついた。
俺のその嘘に、神主は安心したように表情を和らげた。
神主「よかった。これで安心できるよ」
――あの子の力は想像以上に大きい。
神主「いつ力が暴走するか、親族一同怯えていてね」
――いくら俺でも、あの力はどうすることも出来ない
?「力は封じ込めました。もう檻から出しても――」
神主「な、何を言っているんだね!」
血相を変えて叫ぶ神主を、俺は冷たく見つめた。
お前が何を言っているんだ。
大きな力を持っているだけでバケモノと忌み嫌い、恐れ
何の罪もないあの子を何十年も閉じ込めて。
神主「と、とにかく。今日はわざわざ来てくれてすまなかったね」
?「いえ･･･」
ぎゅっと、強く拳を握りしめながら、
俺はその場を去って行く神主を見送った。
後ろの扉を見つめて、俺はその場から歩き出す。
今日、初めて会ったあの子。
あの子を見た瞬間、一目でわかった。
あの子に秘められた力が――大きすぎることに。
それと同時に、鉄格子に囲まれて震えるあの子に驚いた。
あの子なら、自分の力を使えば
あんな部屋から簡単に出ることができるはずなのに。
それをしないのはきっと――
?「･･･おかえり」
ふと足を止めて、俺はそう呟いて後ろを振り返る。
廊下の真ん中に、一匹の銀色の狼が座っていた。
?「――ん、やっぱりそうだったか。ご苦労様」
すり寄って一声鳴いた狼に、俺はそう言った。
すると狼が一瞬で一枚の式符に戻る。
その式符を拾い上げ、俺は和服の袖から端末を取り出した。
?「――もしもし。セプター４ですか?」
対能力者治安維持組織――別名セプター４
あの子を救える、一番の可能性。
?「とても大きな力を持った子がいるんです」
もっと早く、気づいてあげられたらよかった。
あの子は、こんな所にいてはいけない。
あんな場所で、震えて泣いて、ずっと独りで。
誰も、あの子を閉じ込める権利なんてないんだ。
あの子を、バケモノなんて呼ぶ権利もない。
――だってそうだろう?
力のある者はバケモノで
力のない者は偉いのか?
そんなのおかしい。
?「どうか、助けてあげて下さい」
あの子の幸せな未来を
――俺は願うから
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アクア(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます! その嬉しいお言葉が、頑張れる源です!(。-`ω-) (2016年3月12日 0時) (
レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
沙夜 - 楽しく読ませてもらっています。これからも更新頑張ってください!! (2016年3月6日 23時) (レス) id: 236ae9874e (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - ＊*感謝リクエスト募集終了*＊ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - 十六夜キツネさん» ありがとうございます!! これからも頑張ります(´ω｀*) (2016年1月24日 19時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
十六夜キツネ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております!お気に入り登録者100人突破おめでとうございます!これからも応援していますヽ(´∀‘｡)ﾉ (2016年1月19日 10時) (レス) id: cee5abaccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクア | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/furanandberulove/entrylist.html
作成日時：2016年1月1日 0時
