力の使い方 ページ17
〜A☆Side〜
燃え盛っていた炎も、
渦巻いていた水も、
吹き荒れていた風も、
電光を散らしていた雷も、
２人を凍らせていた氷も、
全てが一瞬にして――消えた。
伏見「――ほらな」
驚く私に、伏見さんは穏やかな口調で囁いた。
伏見「怖がらなくていい」
私の身体の震えは――いつの間にか止まっていた。
伏見「不安にならなくていい」
強張っていた全身から力が抜ける。
伏見「もう――怯えなくていい」
そして、その言葉に――目元が熱くなった。
あ「････っ」
熱い、熱い雫が――零れ落ちた。
あ「っ････ふぅ････ぅっ」
どんどん溢れて――止まらない。
そんな私に、伏見さんが
――優しく微笑んだ。
そして、抱き寄せていた身体をそっと離した。
泣きながら、私はゆっくりとその場に座り込む。
するとすぐに、私の前に誰かが立った。
宗像「貴方は、自分の力が怖いですか」
その声に、気づいた。
目の前にいる人が、
私が、私の力によって、
凍らせてしまった人だと。
そう気付いた時、
罪悪感が重くのしかかり、
申し訳なくて、顔を上げられなかった。
その人を、見れなかった。
でも――
その人は、顔を上げない私の目の前に
しゃがみ込んで――私と目線を合わせた。
宗像「私は、青の王――宗像礼司と言います」
青の････王?
宗像「貴方の力は、想像以上に大き過ぎます」
あ「っ････」
宗像「ですが――」
そっと、私の頭に
大きな手が触れた。
宗像「力の使い方は多くあります」
私の目を、しっかりと見つめてそう言った。
宗像「周りの者を傷つけることも――守ることも出来ます」
――守る?
宗像「全ては貴方次第です」
優しい声で、そう言う宗像さんを
私はただ見つめ返した。
宗像「誰かを傷つけるのではなく、誰かを守るために力を使ってみませんか」
私の力で――誰かを守れる?
宗像「私と共に、来ませんか」
その言葉に、私は顔を上げた。
視線の先に、青い服を着た人達が私を見ていた。
目の前に立つ、青い服の人達は
誰１人として、恐怖の目を私に向けていなかった。
私の力を見たのに、
暴走した私の力で、危険な目にあったのに
全員が、私を見て
穏やかな表情をしていた。
スッと、宗像さんが立ち上がり
――私に手を差し出した。
宗像「貴方の力が必要です」
初めて
――誰かに必要とされた。
気付いたら、私は差し出された
宗像さんの手を握っていた。
無意識に、手を伸ばしていた。
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アクア(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます! その嬉しいお言葉が、頑張れる源です!(。-`ω-) (2016年3月12日 0時) (
レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
沙夜 - 楽しく読ませてもらっています。これからも更新頑張ってください!! (2016年3月6日 23時) (レス) id: 236ae9874e (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - ＊*感謝リクエスト募集終了*＊ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - 十六夜キツネさん» ありがとうございます!! これからも頑張ります(´ω｀*) (2016年1月24日 19時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
十六夜キツネ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております!お気に入り登録者100人突破おめでとうございます!これからも応援していますヽ(´∀‘｡)ﾉ (2016年1月19日 10時) (レス) id: cee5abaccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクア | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/furanandberulove/entrylist.html
作成日時：2016年1月1日 0時
