tearing【2】 ページ2
今は何日何だろうか。
日付などもう分からない。この気温からすると夏だろう。換気など出来ない物置小屋で一人横たわっている。暑くて動けないのだ。水があるわけでもないし涼しい訳でもない。ただ上がる室内温度に耐えなければならない。
すると扉が開いた。ご飯の時間なのだろう。
とてもぬるい水と食べ滓でこれをご飯と言っていいのかと疑問を抱くものだった。
しかし、ネフィスターナはそれを黙々と食べる。まだ三歳だが食べないと生きていけないというのは分かっているからだ。
不味い、臭い、苦しい。
食べ終えた食器は扉の近くに置いておかなければならない。扉の近くに行き食べた食器を置く。ふらふらとした足並みで定位置に戻り横になる。そんなに【強力魔力保持者】に拘る必要があるのか。周りはきっとそう思うであろう。
ネフィスターナは夢を見ている。いつかまたみんなで笑って過ごせる日を。
きっと家族はそれを望んでいない。
「ジブンが悪い……全部悪い」
次第にそう思うようになっていった。許しを乞うても意味のないものだと気づいたのだ。産まれてきた自分が悪いと思うに連れて死への恐怖は無くなっていった。
いっそうこのまま死んでしまおうか。
「死んで無くなってしまえばいい」
切り裂かれた感情は【恐怖】
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一葉(プロフ) - 菜の葉さん» ありがとうございます! (2019年7月31日 16時) (レス) id: bdb4a9b236 (このIDを非表示/違反報告)
菜の葉(プロフ) - 確認しました! 一話ずつ感情が切り裂かれていくという仕様、いいですね! こちらのリンクを『リンク集』の方に貼らせていただきます! (2019年7月31日 16時) (レス) id: 8971b2ec5c (このIDを非表示/違反報告)
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