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side 樹
走った。びょう気になる前みたいに。
すぐにくるしくてきもちわるくて、止まった。
分かりきっていたことなのに、とてつもなく悔しかった。
樹 ｢ﾊｱｯﾊｧｯ、うぅ…っ、ん｣
大 ｢…樹？｣
ロビーのはしでしゃがみこんでいると、声をかけられた。やわらかくて、やさしい声。
きょもくんだった。
大 ｢大丈夫？病室戻ろ…っ｣
顔色のさいあくな俺を見てあせったのか、うでを引く。俺はもう声も出せなかったけど、ひっしに首を振って、いやってした。
あぁ、きもちわるい。…たすけてって言いたいのに、吐き出されるのはためいきだけだった。
そんな俺を察してか、きょもくんはそっと背中を摩ってくれた。
大 ｢…俺の病室行こっか。｣
やさしい声に、しぜんと泣きたくなった。
自分がわがままなのは分かってるけど、わがままも許してもらえるくらい、甘やかして欲しかった。
入院してすぐの手じゅつ。頭を切った。
…すっごく、怖くて、辛かったけど、頑張った。
その後の、抗がん剤。初めてだし、訳わかんないしこいつのせいで苦しいし。…けど、頑張った。
頑張ったけど、それだけじゃ治らなかった。
大 ｢それで、嫌になっちゃったんだ。｣
樹 ｢……っ、しょーがないってわかってるけど、でも、治るって、せんせいゆってたのに…っ｣
きょもくんの病室で話を聞いてもらっていたら、なみだが出てきた。かちんこちんだった体がほぐれるようで、なんだか安心した。
…病室では泣けなかった。だって、ダサい。
俺より小さい慎太郎もジェシーもいて、俺は兄ちゃんだから。兄ちゃんは、ダサいとこ見せちゃダメだから。
樹 ｢みんな頑張ってるのに、俺だけだせえ…っ｣
背中を撫でてくれるきょもくんの手をぎゅっと握る。悔しくて止まらない涙を、ティッシュでそっと拭ってくれた。
大 ｢ダサくない、大丈夫だよ。樹。…樹はいっぱい頑張ったからね。本当は、外でいっぱい遊びたいし、お家で、ママにも、お兄ちゃんにも甘えたいよね。｣
樹 ｢っ、…っじゅりだけじゃないよっ、みんな、頑張ってるのに、じゅりだけ…っ、じゅりだけ、弱っちいから…っ｣
大丈夫、なんて優しく笑いかけてくれる。
泣きすぎて、呼吸が苦しくなった。
そんな俺を見てきょもくんは抱きしめてくれて、全身で感じる温かさにすごく安心した。
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せとんぜもち(プロフ) - joeさん» はじめまして！わたしの作品のことでお間違いないでしょうか？混乱させてしまって申し訳ございません(><)Twitterを再開致しましたので（@stnz__mochi）の方へご連絡頂けると幸いです(T_T)宜しくお願い致します。 (2022年2月2日 10時) (
レス) id: fa334e40df (このIDを非表示/違反報告)
joe(プロフ) - 他のお話のパスワードってどうしたら教えてもらえますか？Twitterはもうされてないんですかね？ (2022年1月23日 17時) (レス) id: b873ad5fb6 (このIDを非表示/違反報告)
ぱむ(プロフ) - みーちょんさん» 代表してお返事させていただきます！ご愛読ありがとうございました♪少しでもほっこりとした気持ちになっていただけたら嬉しいです！嬉しいお言葉に作者一同感謝します(^^) (2021年8月2日 12時) (レス) id: 766a683434 (このIDを非表示/違反報告)
みーちょん(プロフ) - みなさま、素敵なお話をありがとうございました！感動してボロ泣きです！早くみんなが笑顔でハイタッチできる日が来て欲しいなと思うばかりです☆ (2021年8月2日 1時) (レス) id: 61a5c2e382 (このIDを非表示/違反報告)
chapi(プロフ) - maru_さん» 私から代表してお返事させていただきます(^^)はじめまして，いつもご愛読ありがとうございます(^^)そう言っていただけて嬉しいです。更新頑張りますね(^^)ぜひ最後までよろしくお願いいたします♪ (2021年7月28日 10時) (レス) id: cc677b9cf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小児科すとーんず
x他4人 | 作成日時：2021年6月30日 15時
