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side 優吾
「あ、先生。慎太郎くん、貧血と嘔気が見られ始めてます。まだ落ち着いてはいますが。」
昼食を終えてハリネズミの病棟へと向かっていると、すれ違った看護師からの報告。
優「了解。少し早かったね、
僕も様子見ていくけど、こまめに観察お願いします。」
昨日から開始した、慎の2クール目の抗がん剤治療。
1クール目よりも副作用の出現が早かった。
朝の時点ではバイタルも採血の結果も悪くはなかったんだけどな…
副作用の出方を完全に読むということは難しい。情けないけど、こればっかりは仕方がない。
病棟に戻るその足で、直接4人のお部屋へ。
扉を開けようとしたのと同時に、開けた視界。
視線を下げると、焦った樹の顔。
樹「こーちっ、しんたろーがっ」
カーテンを閉め切った慎のベッド。
同室の皆がその奥を心配そうに見つめてる。
優「じゅり、知らせに来ようとしてくれてたんだね。
ありがとな。もう大丈夫だよ。」
しゃがんで目線を合わせて、優しく頭を撫でた。
優「しん〜、入るぞ」
おっきな瞳が俺を捉えると、たかが外れたように涙が溢れ出す。
優「ごめんな、先生来るの遅かったな。
お口の中気持ち悪いだろ？一緒にゆすごうな。」
こらえきれず、少し嘔吐してしまったよう。
量としては、ほんの少しだけ。
だけど、ベースンをとるのが間に合わなかったんだね。
手に持ってたちゅっちゅでとっさに受け止めたのだと見て取れた。
体を起こしてあげて、ベースンにうがいをさせる。
少し出したことで嘔気は治まったようだから、
ゆっくり向き合ってお話をして、気持ちの整理のお手伝い。
今は副作用の辛さよりも、突然の出来事に心がついてきてない様子であった。
不安と恐怖と、身体のしんどさと…。
この小さな身体が抱えるには大きすぎるものたち。
涙に代わって表出されるその1つ1つを、出来る限り取りこぼさないように。
笑顔で"ハイタッチ"できる日まで…
目指す未来の実現のために、
医者としてできることは、あまりにも少ない。
優「よし、先生またすぐ来るからね。
ちゅっちゅも綺麗にしてくるな？」
慎の気持ちが落ち着いてきたところで、
そう言って受け取ろうとすると、
慎「んぅ〜っ、だめっ、...ちゅっちゅ、、」
タオルを必死にぎゅっと握りしめるちっちゃな手。
慎太郎の凄く大事なものだもんな…
だけどそのままにするわけには行かないから。
なんとか預からせてもらって、大事に受け取った。
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せとんぜもち(プロフ) - joeさん» はじめまして！わたしの作品のことでお間違いないでしょうか？混乱させてしまって申し訳ございません(><)Twitterを再開致しましたので（@stnz__mochi）の方へご連絡頂けると幸いです(T_T)宜しくお願い致します。 (2022年2月2日 10時) (
レス) id: fa334e40df (このIDを非表示/違反報告)
joe(プロフ) - 他のお話のパスワードってどうしたら教えてもらえますか？Twitterはもうされてないんですかね？ (2022年1月23日 17時) (レス) id: b873ad5fb6 (このIDを非表示/違反報告)
ぱむ(プロフ) - みーちょんさん» 代表してお返事させていただきます！ご愛読ありがとうございました♪少しでもほっこりとした気持ちになっていただけたら嬉しいです！嬉しいお言葉に作者一同感謝します(^^) (2021年8月2日 12時) (レス) id: 766a683434 (このIDを非表示/違反報告)
みーちょん(プロフ) - みなさま、素敵なお話をありがとうございました！感動してボロ泣きです！早くみんなが笑顔でハイタッチできる日が来て欲しいなと思うばかりです☆ (2021年8月2日 1時) (レス) id: 61a5c2e382 (このIDを非表示/違反報告)
chapi(プロフ) - maru_さん» 私から代表してお返事させていただきます(^^)はじめまして，いつもご愛読ありがとうございます(^^)そう言っていただけて嬉しいです。更新頑張りますね(^^)ぜひ最後までよろしくお願いいたします♪ (2021年7月28日 10時) (レス) id: cc677b9cf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小児科すとーんず
x他4人 | 作成日時：2021年6月30日 15時
