【68】昔話 ページ20
｢俺とリーマス、それとジェームズと……あー……もう一人で馬鹿やってたんだよ｣
ルーピンはシリウスに紅茶を差し出し、シリウスはさんきゅ、と言った。
｢ジェームズってのはハリーの父親だ｣
寂しそうな顔だ。
端正な顔に影がかかった。
たしかハリーの両親は────。
｢……まあ俺たち四人は悪戯仕掛け人として好き勝手やってたんだよ｣
｢いや、シリウス。わたしは積極的じゃなかったよ。
主にジェームズとシリウスだったじゃないか｣
ルーピンが非難した。
でもルーピンはなんだか穏やかな顔をしている。
｢お前だって止めなかっただろ？｣
｢止められる勇気がなかっただけだよ｣
口の端を吊り上げて肩をすくめた。
二人が語っているのを横で見ているAは、なんだかこういうのいいなあと羨ましげに微笑んだ。
ルーピンはAのほうを向いて、ばつが悪そうなしかめっ面をした。
｢監督生だったんだけどね｣
｢ルーピン先生監督生だったんですか｣
｢うん。ジェームズとシリウスを止められるんじゃないかっていうダンブルドアの思惑だったらしいけど、その見込みは外れたね｣
｢え、ダンブルドア先生はそのときからもう校長だったんですか｣
｢そう。四十年くらい前からかな。――偉大なお方だ。いくら感謝してもしきれない｣
このときだけルーピンの言葉に熱がこもった。
｢わたしは監督生だったけど、首席はジェームズだった｣
｢わ〜とっても優れた人だったんですね。たしかお父さんもシーカーで……。
ハリーはしっかりお父さんの血を引いていますね｣
Aは感嘆の声を上げた。
シリウスはにやっとした。
｢規則を破りがちなところもな。まあ、まだジェームズのほうがやらかしまくってるが。
ほんと見た目もそっくり。目以外はな｣
｢目はお母さんに似たんですか？｣
｢ああ。リリーっていってな。彼女も首席だった｣
｢両親がどっちも首席なんですか、ハリーは……。サラブレッドですね。
彼があんな優秀なのにも頷けます｣
知らなかったハリーのことを知れて、Aは嬉しくなった。
ハリーのお父さんの友達と、世代を超えてハリーの話をするのは、なんだか不思議で、わくわくした。
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ココ - とても面白かったです(≧〜≦)) (2018年12月8日 17時) (
レス) id: b9c23439f9 (このIDを非表示/違反報告)
朝比奈(プロフ) - とても面白いです^_^更新楽しみにしてます^_^ (2018年5月24日 17時) (レス) id: ebaf376ead (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - 霧崎さん» 恐るべし、セブルス・スネイプ…… (2018年2月28日 6時) (レス) id: 0d387c6cdc (このIDを非表示/違反報告)
霧崎(プロフ) - 花吹雪さん» セブルス・スネイプだから許される奇行ですね…… (2018年2月26日 23時) (レス) id: 6ee8c035df (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - 霧崎さん» 確かに……笑自分の教師がそんなことしてたら普通に引くわ笑 (2018年2月26日 22時) (レス) id: 0d387c6cdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霧崎 | 作成日時：2018年2月19日 20時
