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「俺はそいつやないし、立場もちゃうから全部はわからんよ。せやから、あくまで同じ男として、
同じ "先生" としての意見やけどな」
ごくんと息を飲む。
「本気でお前のこと思ってなかったら、そんな選択肢ようとらんわ」
「どういうことですか…？」
村上"先生"として、
先生の立場にたって考えてみたら？
何も言わずに消えることが本気の選択肢だった？
「もし、教師と生徒で付き合って、バレた時。
どう考えても問題になるやろ？」
「…そうですね」
室長は一呼吸置いて、
もう一度、私の目を見る。
「バレて騒動になっても、臨時採用やから、自分は半年でおわり。ええ大人で、どうとでもできる。
けど、お前は高校に残って、ずっと騒ぎを背負っていかなあかん。最悪の場合、いられなくなってまうかもわからん。
ほんまに好きやったから、
そんなことに巻き込みたくなかった」
「でも！何も言わずに消えちゃうなんて！
先生がいなくなるならそれならそれで！」
思わず声を荒げると、
室長に、しーっ！って人差し指を立てられた。
まだ教室は授業中なことを思い出す。
はっ、として、口を噤んだ。
「お前がその学校にいる限り、先生は先生やねん。変な噂にもなるやろ。どうでもええと思ってたら、別に自分だけ逃げればええねん。
でもお前の先生はそれをせんかった。
きっちり、自分なりのケリつけたんやろ。」
まぁ、手荒な方法やけどなぁ。
室長はふぅ、と息をついて、手元のカップに残るコーヒーを一気に流し込んだ。
「でも、お前にもっかい会ってもうた。
…まあ、もうええんちゃう？
お前ももう高校生やないねんし、
二十歳のええ大人やろ？」
黙ったままのわたしの肩に、
室長はぽん、と手を置き、
「ためしに、信じてみたらええんちゃう？」
そう言うと、タイミングが良いのか悪いのか。
ガラガラと大きな音をたてて教室の扉があく。
勢いよく授業が終わった小学生たちが次々と、
外をめがけてとびだしてきた。
「お前らうっさいねん！！！
教室内は静かにせえ！走らない！！」
室長は、一人の大人からすっと"先生"に戻り、本日も八重歯は絶好調。
むき出しで、生徒たちに吠えた。
信じてみても、いいのかな。
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ゆゆこ(プロフ) - かさねさん» かさねさん、ありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡かさねさんの言葉が大好きなので、ほんとにほんとに嬉しいお言葉です。裏はー…脳内補填でお願いします（笑） (2017年12月3日 9時) (
レス) id: 6f90bbdfe5 (このIDを非表示/違反報告)
かさね(プロフ) - 完結お疲れ様です。わたし今泣いてる（心で）。ゆゆこさんの言葉のチョイスすごく好きです。裏待ってる（≧∇≦） (2017年12月2日 21時) (レス) id: e9dff60579 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆこ(プロフ) - まろりー。さん» こんな甘くないですが先生に恋焦がれあっさり撃沈した私がお送りいまします(苦笑) ありがとうございます！！そのお言葉が嬉しいです｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ (2017年11月26日 22時) (レス) id: 6f90bbdfe5 (このIDを非表示/違反報告)
まろりー。(プロフ) - 瑞々しい！なんかこう、甘い懐かしい感じの時代を思い出します。（こんな素敵な先生はいなかったけれど！）続き、楽しみにしてますよー(*´∇｀*) (2017年11月26日 10時) (レス) id: bdf5b4a919 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆこ(プロフ) - かさねさん» ほんとにほんとにお恥ずかしい限りです……！こちらこそありがとうございます｡･ﾟ(ﾟ⊃ω⊂ﾟ)ﾟ･学生時代ってどんなんだっけと記憶を辿ってますよ… (2017年11月23日 8時) (レス) id: 6f90bbdfe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆこ | 作成日時：2017年11月4日 8時
