【HQ】一目惚れを信じるかい？Ⅱ〈黒尾〉 (ページ7)

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黒尾「ふぅ･･･、看病も楽じゃねーな･･･」

なんて黒尾はため息を零しながら、作った朝食を口に入れた

そして、数分と経ち食べ終わって流しに食器を運び洗い方をしていた

すると、リビングの扉が開いた

「黒尾、これ」

Aが気だるげな状態で差し出したのは食べ終わったお粥の器だった

黒尾「な！何起きてきてんだ！寝てろよ･･･」

黒尾はやれやれと言い器とスプーンを受け取り、流しまで持っていった

「ね･･･黒尾･･･」

流しで洗い方を始めようとした黒尾にAは服を摘み、呼び止めた

黒尾「な、なんだ？」

Aのその甘えてくるような行動に驚いた黒尾は少し言葉をつまらせた

「･･･すごい、怠い

･･･部屋まで連れてって欲しい」

とAはギュッと黒尾の服を握った

黒尾「･･･しゃーねーな。」

熱のせいか、いつもとは性格が代わり焦る黒尾だったがその可愛さに負け部屋まで連れてってやる事にした

Aをベットの上に綺麗に寝かせ、黒尾は時間を確認した

黒尾「そろそろ行かねーとまずいな･･･」

時刻は8時になろうとしていた

準備をするため黒尾は部屋を出ようとした

「･･･っ、くろっ待って」

そんな小さな声を発したと同時にゴチっと鈍い音がした

黒尾「なっ！？」

気だるく重たくなった体で無理に黒尾を追いかけようとしたせいでベットから見事に転げ落ちた

黒尾「おいおい、大丈夫か？」

そんなAに駆け寄ってやった

すると、Aはゆっくりと起き上がり口を開いた

「･･･こ、い･･･の」

黒尾「はい？」

下を俯き喋っているせいでよく聞こえなかった

「どこ･･･いくのって･･･」

顔をあげたA

その顔には涙が伝っていた

「いつも･･･いつもいつも･･･なんで居てほしい時に居てくれないの･･･」

そう涙を零しながら又もや向かい合っている黒尾の服を掴んだ

黒尾は驚き頭の中の整理がつかないでいたが、ある言葉を思い出した

『どれだけAが寂しい思いをしてきたのか･･･』

Aのお母さんの言葉だった