弐拾参 . お掃除日和 ページ10
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今日は朝からお掃除です!!
昨日、台所を油まみれの水浸しにしてしまったので。
「A、何してるの?」
寝起きの無一郎くんが台所を覗いた。
朝から可愛いな!もう!!
『おはようございます。Aさんは見ての通り、
お掃除中です』
「へぇ」
興味無さそうに返事して、無一郎くんは去って行った。
…かと思いきや、すぐに戻ってきた。
無一郎くんはしゃがむと、手に持ってる雑巾で
床を拭き始めた。
『手伝ってくれるの?』
「2人でやった方が早く終わるでしょ。それより、
換気したら?」
『あ、そうだね!』
台所の窓を開けると、ひんやりとした空気が
入ってきた。
『うぉぉ〜…!空気が冷たいねぇ』
「もうすぐ冬だからね」
『寒くなるの嫌だなぁ…』
私が呟くと、どこからともなく飛んできた睫毛鴉が
窓枠にとまって
「アンタハ肉ガアルカラ大丈夫デショ!ホホホホ!!」
と 高笑いした。
『そんなこと言ってると、鍋の具材にするけど!?』
「アンタ二鍋ガ作レルノカシラ〜?コノ台所ノ
見ル限リ、ドウセ料理二失敗シタンデショ。派手二」
『ぐっ…!!』
この鴉…勘が鋭いな。
図星すぎて何も言い返せない。
『わ、私だって頑張れば料理できますけど!?』
「何作レルノカ言ッテミナサイヨ!」
…う、疑ってるなこの鴉!
『えぇと、スイカに塩かけたり!!』
「ソレ料理ジャナイデショ」
『トマトに砂糖かけたり!!』
「ソレモ料理ジャナイデショ」
『あと、柿は干しても美味しい』
「誰デモ知ッテルシ、
睫毛鴉は、窓枠から羽ばたくと私の頭の上に乗って
これね、すっごく痛いんだわ!!
「銀子。あまりAを
『む、無一郎くん…!』
無一郎くんは、床を拭く手を一切
止めずに言葉を続けた。
「Aが死ぬほど不器用なのは今に始まったこと
じゃないし、どうせこのくらいの事はやらかすだろうな
とは思っていたし、屋敷が全焼するよりは全然
マシだったんだから」
『優しいと思ったら全然優しくないのやめて。
困惑するから』
「困惑する暇あったら手を動かしたら?
さっきから僕しか掃除してないけど」
『は、はい…』
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ゆうき(プロフ) - 掃除柱…。思わず吹き出してしまった…。 (8月5日 7時) (レス) @page11 id: 2a5fd21c3d (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 私のリクエスト書いてくれてありがとうございました!とっても面白くて気絶しそ。海の藻さん大好き! (6月22日 16時) (レス) @page46 id: b3ce70fd66 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 葉色さん» 番外編でしかも割と雑めに書いたのですが、キメ学気に入って貰えて良かったです!!wキメ学ver.の連載…考えておきます!!😂 (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 香恋さん» ロスやばいですよね!夜更かしする必要がなくなったけど、やっぱり寂しい…😢知らないところでディスられてる宇髄さん…w冨岡さんだけ置物なのじわじわきますよね😂時透くんがヤキモチ妬くシーンは本編でもちょこちょこ出していこうと思います!♡ (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
葉色(プロフ) - 海の藻さんのキメツ学園最高すぎる…本編も最高すぎるけど!!!!ひとつの作品としてキメ学verが見たいくらいです()癒しをいつもありがとうございます!! (6月21日 21時) (レス) id: 81c68a872a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海の藻さん | 作成日時:2023年5月26日 0時