・ ページ38
・
「ねぇ、よく食べれるね。さっき昼食べたばかりじゃん」
『も、もう〜！そんなにお団子食べたいなら言ってよ！』
減らず口な無一郎くんの口を塞ぐように無理矢理
みたらし団子を突っ込んだ。
不死川さんは、おはぎを黙々と頬張っている。
『不死川さんは、おはぎが好きなんですか？』
「…まぁなｧ」
『こしあん派ですか？つぶあん派ですか？』
「…選べねｪ」
『どちらも美味しいですもんね！』
「…あｧ」
『甘味処って女性客が多いですから、男性1人だと
少し入りづらいですよね』
「…そうだなｧ」
『そういえば不死川さんって胸元開けてますけど
寒くないんですか？冬ですよ？』
「……」
「不死川さん困ってるよ」
食べ終わったみたらし団子の串をカランと皿の上に
置いて、無一郎くんはお茶を飲んだ。
『あ、えっと！風邪引いたりしないのかなって
気になっちゃって…。良い胸筋ですね！！』
待って、これ。
つい口を滑らせちゃったけど、セクハラで殺されたり
しないかな、私。大丈夫かな。
「そうかいｨ…」
少し照れたように、ふいっとそっぽを向かれた。
怒っている訳では無さそうだから、良かった。
「ところでよｫ、アンタ…誰だ？どっかで会った事
あったかｧ？」
『えっ』
不死川さんは目線だけをこちらに向けて言った。
今まで不死川さんからしたら、後輩と後輩が
連れてる良く知らない女とお茶をしてたって事に
なってたの！？対人能力高すぎるでしょ！！！
さすが柱。(適当)
『私、縫製係のお手伝いをしている者です。
以前、一度お会いしたのですが…』
「縫製係ｨ……？」
不死川さんは、暫く固まった。
そして「あっ」と小さく声を上げた。
「あの時の嬢ちゃんかｧ」
『はい。あの時の嬢ちゃんです！』
「名前はｧ？」
『Aです』
「まさか時透とも知り合いだったとはなｧ」
無一郎くんは、「あぁ、まぁ…」と口を開いた。
「彼女は僕の恋人ですから」
思わずニヤけると「変な顔」と肘でつつかれた。
一方、不死川さんは驚いたように元々大きい目を
さらに大きく丸くさせて、バンッ！と机を叩いて
勢いよく立ち上がった。
「恋人ｫ！？」
「はい」
「時透にｨ！？」
「はい」
「最近の奴はませてンなｧ…」
不死川さんは、座り直しながらしみじみと呟いた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1093人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうき(プロフ) - 掃除柱…。思わず吹き出してしまった…。 (8月5日 7時) (
レス) @page11 id: 2a5fd21c3d (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 私のリクエスト書いてくれてありがとうございました!とっても面白くて気絶しそ。海の藻さん大好き! (6月22日 16時) (レス) @page46 id: b3ce70fd66 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 葉色さん» 番外編でしかも割と雑めに書いたのですが、キメ学気に入って貰えて良かったです！！wキメ学ver.の連載…考えておきます！！😂 (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 香恋さん» ロスやばいですよね！夜更かしする必要がなくなったけど、やっぱり寂しい…😢知らないところでディスられてる宇髄さん…w冨岡さんだけ置物なのじわじわきますよね😂時透くんがヤキモチ妬くシーンは本編でもちょこちょこ出していこうと思います！♡ (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
葉色(プロフ) - 海の藻さんのキメツ学園最高すぎる…本編も最高すぎるけど!!!!ひとつの作品としてキメ学verが見たいくらいです()癒しをいつもありがとうございます!! (6月21日 21時) (レス) id: 81c68a872a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海の藻さん | 作成日時：2023年5月26日 0時
