伝 え た い 。(参) 【鬼滅の刃】

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蜜璃ちゃんが焼いてくれたパンケーキは、
噛めば噛むほどバターが じゅわっと溢(あふ)れ出し
熱で少し溶けた巣蜜の甘さが口いっぱいに広がった。




『蜜璃ちゃんがパンケーキ屋さん始めたら
毎日通っちゃうなぁ〜』


「えへへ！始めちゃおっかな！！」




悪戯(いたずら)っぽく笑う蜜璃ちゃん…可愛い。天使。


私と伊黒さんは顔を見合せて、無言で頷きあった。
これは【蜜璃ちゃんが可愛すぎる。】の合図である。




『蜜璃ちゃんって、鬼殺隊の中でもモテるんだろうなぁ』




何気なく呟いたこの一言で、空気が凍(い)てついたのが
分かった。

…まずかったかな、今の言葉。




「そ、そうなのか…？甘露寺…」




伊黒さんが震える声で蜜璃ちゃんに問い掛けた。


蜜璃ちゃんは顔を真っ赤にさせて、ブンブンと
左右に勢いよく首を振る。




「そ、そんな事ないわ！伊黒さんこそ、優しいし
強いしカッコイイし素敵だし…モテるんでしょう！？」


「いいや。甘露寺こそ、可憐でいて強(したた)かで
周りを和(なご)ませてくれる…男共が甘露寺に
惚れない訳が無い。むしろ惚れない奴は目が節穴だ。
そんな役立たずな目はいらないだろう。俺が
抉(えぐ)り取ってやろう」




……なんだなんだ、この雰囲気。


蜜璃ちゃんと伊黒さんが「そっちこそ！」を
言い合っているうちに私は完全に空気と
化してしまったので、紅茶を味わうことにした。

あ、美味しい。




「そ、そんな事より！Aちゃんはいつ無一郎くんと
結婚するのかしら！？」


『ん" っ！？』




いきなり自分に矛先(ほこさき)が向かったので、
危うく紅茶を吹き出すところだったよ！！




『ま、まだまだ先じゃないかなぁ…！？』


「早く結婚しろ。今すぐ結婚しろ」


「お祝いの品は何が良いかしら！？大根かしら！？」


「おろした方が良いんじゃないか？」


「さすが伊黒さんね！大根おろしにしましょう！！」




ダメだ。2人ともパニックになってて言ってることが
めちゃくちゃだ。


結婚祝いに大根もらっても反応に困るし…。



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りり 様»ありがとうございます( ,,◜𖥦◝,, )♡

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