・ ページ27
・
1人で黙々と雪玉を転がしてると、睫毛鴉が私の
頭の上に止まった。
「アンタ、イイ歳シテ雪ダルマナンカ作ッテンノ?
ハンッ!笑エルワ!!」
『…とか言って、銀子ちゃんも本当は
私と一緒に雪だるま作りたいんでしょ〜??』
冗談交じりに言うと、
「馬ッ鹿ジャナイノ!?ソンナ訳ナイデショ!」
と 返された。
『あぁ、銀子ちゃんは鴉だから雪だるま作れないか…』
「作レナイケド、壊セルワヨ」
そう言って睫毛鴉は私の頭上から飛び降りて、
転がしてる最中の雪玉を嘴でつついた。
『ええええ!!何してんの!?』
つつくのを手のひらで阻止しようとしたけど、
そうすると私の手に穴があきそうなのでやめた。
やがて雪玉は割れて…崩れた。
『何で壊したの!?人の心ないの!?』
…あ、人じゃないか。
睫毛鴉は今度は肩に乗ると「フンッ!!」と鼻を鳴らした。
「ねぇ、そろそろ中入らない?」
無一郎くんがまた屋敷の中からこちらを覗いてきた。
『え〜…さっき外出たばかりだよ?』
「屋敷の中寒すぎて
馬鹿だけど一応 君も人間なんだし風邪引くから
早くこっちおいでよ」
一応じゃなくて、ちゃんと人間なんですけど。
そんなに「馬鹿」って言われるほど馬鹿じゃないし!!
……多分。
『まだ屋敷には戻りません。雪だるま完成してないし』
少し意地張ってみる。
私の事を馬鹿にしたから、困らせてやる。
「あっそ。10、9、」
『何のカウントダウンですかそれは!?』
私の問い掛けには完全スルーで無一郎くんは
「8、7、」と続けた。
しかも、数字が小さくなっていくにつれて
屋敷と縁側を仕切る戸が徐々に閉まっていく。
『待って待って待って!!戻ります!!
戻らせてください!!!』
大慌てで屋敷の中に滑り込んだ。
・
1093人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうき(プロフ) - 掃除柱…。思わず吹き出してしまった…。 (8月5日 7時) (レス) @page11 id: 2a5fd21c3d (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 私のリクエスト書いてくれてありがとうございました!とっても面白くて気絶しそ。海の藻さん大好き! (6月22日 16時) (レス) @page46 id: b3ce70fd66 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 葉色さん» 番外編でしかも割と雑めに書いたのですが、キメ学気に入って貰えて良かったです!!wキメ学ver.の連載…考えておきます!!😂 (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 香恋さん» ロスやばいですよね!夜更かしする必要がなくなったけど、やっぱり寂しい…😢知らないところでディスられてる宇髄さん…w冨岡さんだけ置物なのじわじわきますよね😂時透くんがヤキモチ妬くシーンは本編でもちょこちょこ出していこうと思います!♡ (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
葉色(プロフ) - 海の藻さんのキメツ学園最高すぎる…本編も最高すぎるけど!!!!ひとつの作品としてキメ学verが見たいくらいです()癒しをいつもありがとうございます!! (6月21日 21時) (レス) id: 81c68a872a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:海の藻さん | 作成日時:2023年5月26日 0時