弍拾陸 . 理想の死に方 ページ22
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『うわぁ〜、本当に降ってるよ雪…』
窓の外は一面 銀世界になっていた。
寒いのは嫌いだけど、雪はまた別なんだよな。
少しテンション上がる。
窓を開けると、冬の冷たい空気と雪が部屋の中に
入ってきた。
『うおおお!冬だ!!この空気、最高に冬って
感じだ!!(?)』
肺いっぱいに冬の空気を吸い込む。
冷気で鼻がツーンと痛んだ。
あー!これこれ。冬ってこうだよね。こうでなくっちゃ。
…部屋、寒いな。
窓開けたせいで
誰?冬なのに窓開けた馬鹿は。←
窓を閉めて、布団に
してしまう。私は何をやっているんだ。
『
寒いと尿意が襲い来るの何でだろ。不思議。
渋々ベッドから下りて、厠へ向かおうと部屋の戸を
開けると…
「あっ」
戸の前に、無一郎くんがいた。
無一郎くんは、目を丸くさせている。
もちろん、私も。
『無一郎くん!?』と叫ぼうとした。
だけど『むいち』まで言った時、向こう側から戸を
思いっきり閉められた。…何故!?
『えっ!?ちょっ!なんで閉めたの!?』
再び戸を開けると、両手でぐりぐりと目を
無一郎くんがいた。
『幻覚じゃないよ。現実だよ、無一郎くん』
「…本当に、意識戻ったんだ。良かった」
無一郎くんに体を引き寄せられ、ぎゅっ と
抱きしめられた。
感動の再会なんだけど、私はそんな場合じゃなかった。
何故なら、
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> め ち ゃ く ち ゃ 厠 に 行 き た い !! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
…からである。
無一郎くんの胸を押し返すと、すごく悲しそうな顔を
された。…違うんだ、無一郎くんが嫌なんじゃなくて!
『ごめん。感動の再会は後で!!』
部屋を出ようとすると、手首を掴まれて引き止められた。
「どこ行くの」
『違うの!!水の呼吸が出そうなの!!!!!』
…自分で言っといてアレだけど、最低な例えである。
だって、なんか、『厠行きたい』って言うの
恥ずかしいんだもん!!
案の定、無一郎くんには「は?」という顔をされた。
『すぐ戻るから!!』
ぽかん…とした無一郎くんを置いて、私は部屋を
飛び出した。
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ゆうき(プロフ) - 掃除柱…。思わず吹き出してしまった…。 (8月5日 7時) (レス) @page11 id: 2a5fd21c3d (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 私のリクエスト書いてくれてありがとうございました!とっても面白くて気絶しそ。海の藻さん大好き! (6月22日 16時) (レス) @page46 id: b3ce70fd66 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 葉色さん» 番外編でしかも割と雑めに書いたのですが、キメ学気に入って貰えて良かったです!!wキメ学ver.の連載…考えておきます!!😂 (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 香恋さん» ロスやばいですよね!夜更かしする必要がなくなったけど、やっぱり寂しい…😢知らないところでディスられてる宇髄さん…w冨岡さんだけ置物なのじわじわきますよね😂時透くんがヤキモチ妬くシーンは本編でもちょこちょこ出していこうと思います!♡ (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
葉色(プロフ) - 海の藻さんのキメツ学園最高すぎる…本編も最高すぎるけど!!!!ひとつの作品としてキメ学verが見たいくらいです()癒しをいつもありがとうございます!! (6月21日 21時) (レス) id: 81c68a872a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海の藻さん | 作成日時:2023年5月26日 0時