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意識が戻って早1週間。

無一郎くんは任務で遠征(えんせい)しているそうで、
まだ出会えていません。


胡蝶さんの鎹鴉を通して、私の意識が戻ったという事は
知らされているはずなんだけど……。




『無一郎くんに名前忘れられてたらどうしよう。
ていうか、名前どころか存在自体 忘れられてたら
どうしよう…!!』


「大丈夫ですよ!時透さん、任務がない日や空き時間には
必ずAさんに会いに来ていたんですよ」


「自信を持ってください!時透さん、Aさんの事
大好きなんですから」


『え!ほ、本当!?』




きよちゃんすみちゃんなほちゃんは、寝たきりで
ガチガチに()り固まった私の筋肉をほぐしながら
「ね〜」と 3人で顔を見合わせて頷き合った。




「時透さんからの提案で、みんなで千羽鶴も
作ったんですよ!正確には、まだ半分の500羽も
いないんですけど…」




なほちゃんが指差す先には、天井から色とりどりの
鶴がぶら下がっている。




『そうそう!この鶴、何かなーって気になってたの!!
…そっか、無一郎くんが……』




あ、感動で泣きそう。

なほちゃんは鶴の元へ駆け寄ると、菖蒲(あやめ)色の折り紙で
折られた鶴を指差した。




「この鶴たちは、しのぶ様が折ったものです!」




次に、不格好に折られた青色と赤色の鶴を指差し

「これは水柱様と炎柱様が、」

そして、指先を移動させ

「こちらは恋柱様が。これは岩柱様が、こっちは話を
聞き付けた隠の方々が、ここ一帯は私たちと
アオイさんが…。あと、鶴じゃないんですけど
恋柱様の鶴の近くにぶら下がっている蛇の折り紙は
蛇柱様がお作りになりました」

と 丁寧に説明してくれた。




「時透さんは多い時は、1人で1日に30羽ほど
折っていたんですよ」




きよちゃんは、ぐいーっと私の右腕を引っ張りながら
言った。




『そんなに!?』


「きっと、何かをしていないと落ち着かなかったん
でしょうね…」




すみちゃんは、ぐいーっと私の左腕を引っ張りながら
言った。




『…早く、無一郎くんに会いたいな』




私がぽつりと呟くと、なほちゃんはすかさず

「時透さんも、きっと同じ気持ちです」

と 言った。



弍拾陸 . 理想の死に方→←・



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ゆうき(プロフ) - 掃除柱…。思わず吹き出してしまった…。 (8月5日 7時) (レス) @page11 id: 2a5fd21c3d (このIDを非表示/違反報告)
- 私のリクエスト書いてくれてありがとうございました!とっても面白くて気絶しそ。海の藻さん大好き! (6月22日 16時) (レス) @page46 id: b3ce70fd66 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 葉色さん» 番外編でしかも割と雑めに書いたのですが、キメ学気に入って貰えて良かったです!!wキメ学ver.の連載…考えておきます!!😂 (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
海の藻さん(プロフ) - 香恋さん» ロスやばいですよね!夜更かしする必要がなくなったけど、やっぱり寂しい…😢知らないところでディスられてる宇髄さん…w冨岡さんだけ置物なのじわじわきますよね😂時透くんがヤキモチ妬くシーンは本編でもちょこちょこ出していこうと思います!♡ (6月22日 8時) (レス) id: bb4d90aa54 (このIDを非表示/違反報告)
葉色(プロフ) - 海の藻さんのキメツ学園最高すぎる…本編も最高すぎるけど!!!!ひとつの作品としてキメ学verが見たいくらいです()癒しをいつもありがとうございます!! (6月21日 21時) (レス) id: 81c68a872a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海の藻さん | 作成日時:2023年5月26日 0時

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