両 片 想 イ 。 【キメツ学園】

#17 ページ17

4限目の歴史の授業は授業どころではなかった。

いまかいまかとチャイムがなるのを待ち続けた。
いつもの訳の分からない騎馬戦ももうどうでも
良かった。



キーンコーンカーンコーン、と授業の終わりを
告げるチャイムが響く。きた！！！！



日直の気だるそうな「きり〜つ」の声が
する。私は誰よりも早く立ち上がった。


「あざっしt『ありがとうございました!!!』
食い気味に礼をいい、そそくさと教室を出ようと
すると、



「あ、A！ちょっといいか？」

『え”』



煉獄先生に呼び止められた。ちくしょう。
なんだってんだよ。素直に煉獄先生の元へ行く。



『なんですか、煉獄先生』

「う〜む」



煉獄先生はまじまじと私の顔を舐めまわすように
見つめる。なんなんだ、何がしたいんだ。早く
してください。



「Aってよく見ると可愛い顔立ちだな」

『は、はぁ！？何気持ち悪いこと言っているん
ですか！？』



思わず鳥肌が立ったので腕をさする。何この人



「いつも怒っているような顔をしているからな。
Aは笑顔の方が似合うぞ！」

『は、はぁ、そうですか』



煉獄先生は自分の口の両端を人差し指で
持ち上げた。



『…それで何か用ですか？』

「あぁ、もう用は済んだぞ。この事が
言いたかっただけだからな」



なんだと。

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