ちびれんくん7

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海人side

病院について、予約してないけど

廉の頭の傷を説明しながら見せると

すぐに診察室に通してくださって

俺も別室で処置を受ける事になった。



＊






＊



「ありがとうございます」

先「いえ。中度の捻挫ですので、あまり無理せず5日間はご自宅で安静になさってくださいね」

「はい。分かりました」


処置が終わり、先生に痛み止めと湿布を処方してもらって

廉の元へ帰ろうと診察室を出ると


＿＿プツン


「え、嘘。停電、？」

看「大丈夫ですか？」

「あ、俺は大丈夫なんですけど…2歳の子が今別室で診察受けてて…」

看「そうなんですね。ここで待機していただいてもいいですか？」

「はい」


廉の事が凄く心配だけど

渡辺先生が付き添ってくださってるし

そうまた自分に言い聞かせた。




渡辺先生side

「廉くん、痛いね〜」

廉「ふぇぇっ…涙」


海人くんの話しだと、雨上がりで

階段を降りてたら足を滑らせて、転んでしまい

その際におでこを切ったとの事。


うん、ちょーっと傷が深いかな。


「ちょっとチックンさせてね〜」

廉「やぁ〜！」


いつもメンバーさんが居てくれるから

頑張ってくれる廉くんだけど

今は1人って言う不安も相まって更に泣いてしまってる。


「よしよし。僕の膝の上おいでー」

廉「んっ…ヒック…うぅ…」


今、処置室のベットに横になってる廉くんの

おでこを優しく押さえながら膝の上に座らせて

注射器を見えない場所に置いてそう言ってあげると

素直に膝の上に来てくれた。


「よしよし。今は何が一番怖い？」

廉「チックン…」

「チックン怖いね。おでこにチックンはしないから、すこーし頑張れるかな？」


そう言うと、僕の手をぎゅっと握ってきて

泣きながら頑張るって言ってくれた。


「ありがとう、ちょっと頑張ってね〜」


声を掛けながら腕に注射を打つ。



＊





＊




廉「んぅ…すぅ…すぅ…」


注射を打って暫く経った頃

廉くんが眠りの中に落ちた。


手術時に使用する麻酔よりも

弱めで体への負担が少ないものを使って

廉くんには眠ってもらっておでこを縫う事に。


部分麻酔でもいいんだけど

それだと廉くんが怖がっちゃうからね。


眠ってる廉くんをベットに寝かせてあげて

おでこを縫ってあげて、縫い終わって

テープを張り終えた直後プツンと電気が消えた。


「停電か…」


今日の病院周辺は1日中天気が悪くて

昼間でも暗かったから停電になった今

更に暗くなってしまった

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