ちびれんくん7

▽ ページ22

岸side

リビングに戻って、廉をいつもなら

布団に寝かせるところだけど…


今日は布団には寝かせず

廉を起こさないように抱っこ紐に入れて

その状態で居る事に。


「今日はとことん甘やかしてやるからな」


今まで我慢させてた分、今日は

もういい〜って

ゆーちゃうじゃい！っていうくらい

廉との時間を確保しようと天使の寝顔を見つめながら

心にそう誓いを立てた。





＊








＊




「にしても全然起きてーな〜笑」


ただいま、洗濯機を回しながら

掃除機をかけてる最中…


なんだけど、廉全然起きねー

心配になるくらい起きねーの。


「熱くはねーしなぁ…」


心配になっておでこや首筋、ほっぺを

ペタペタと触ってみたけど

熱はないみたいだから


普通に？泣き疲れて熟睡してるだけだとは思うんだけど

いつもなら、神宮寺や紫耀なんかが

『岸くん、大丈夫だよ〜』

とか

『岸くんの腕の中で安心してる証拠だよ』


そう言って俺の事を安心させてくれるんだけど

今日はそんなメンバーが仕事で居ないため俺1人。


だから余計なんか不安になっちゃって

俺が気づいてないだけで、本当はしんどかったらどうしようとか

ホント、キリがないくらい不安に駆られるんだよな…。





＊







＊






そんな不安を胸に抱えながら

今日は天気がいいという事で

全員分のマットレスを屋上に干すことに。


「ふぅ…大仕事だな、こりゃ…笑」


廉を抱っこ紐に入れながら

マットレスを運ぶのは流石に無理があったかも…笑


でも、いい筋トレになるし！

それに万が一があったら、マットレスは潔く諦めよう


そう心に決めて、えいしょえいしょと

声を出しながら屋上まで

1つ1つ運んでは干していく。


廉「んぅ…」

「お、起きたか？」

廉「ん、雨…？」

「え？」


廉がそんな事を言うから

びっくりして空を見上げるけど

今日は雲一つない快晴。


「んー？雨は降ってないけど…？」

廉「あ！わかっちゃ！」

「え、なになに？」


廉が急にそう言うから

聞き返すと…


廉「ゆーちゃの汗だぁ〜」

「え？！がち！？」

廉「あい、ほら！」


そう言って小さい手で

俺の首を触って見せてくれる。


「わ、汗だく…」


通りで暑いと思ったわ笑

俺、汗掻いてたのね。


「ごめんな、今拭くから！」

廉「いーよ、べちゅに」

「え？」


え？

潔癖の廉が、いーよ、別に。だと…！？


廉「ゆーちゃのなら嫌やないもん！」


そう言って俺の胸に顔を埋めた廉

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