▽ ページ6
紫耀side
「っ、んっ…」
あれからどれくらい経ったんだろう、
分からないけど、瓦礫の下で意識を失ってた俺。
意識が戻ると、足に
ズキンとした、重くて鈍い痛みが走る。
「っ、いたっ…!」
自分の足の痛みに気を取られていて
廉の事まで見る余裕がなくて…
痛みが少し引いたところで
廉の事を思い出し、当たりを見渡す
「廉!廉!」
廉「っ、ふぇっ…しょー!涙」
良かった…
意識はちゃんとある。
けど、何処か怪我してるかもしれない。
「廉、今助けてあげるから、ちょっと待っててね」
廉「あいぃ、涙」
俺と廉の間に、大きな瓦礫があって
すぐに廉を抱きしめてあげたいけど
抱きしめてあげれない状況で…
廉が怖がらないように
声を掛けながら自分の身体の上に乗ってる
瓦礫を必死に退かす。
*
*
「っ、けほけほっ…」
廉「げほげほっ、ひゅっ…はぁっ、げほっ、」
瓦礫を必死に退かしてる事数十分。
周りが煙たくなってきて
咳が出てきてしまう。
と、そこに
けたたましい火災警報が鳴り響く。
「っ、急がなきゃっ…!」
煙がそこまで来てるってことは
俺らが居る近くで火災が起きてるってことだから
急がなきゃ、廉を守らなきゃっ…
*
*
やっとの思いで、自分の身体の上に乗っていた
大量の瓦礫をどかして
痛む足を引きずりながら廉の元へ__。
「もう大丈夫だからね、」
廉「はぁ、はぁっ…しょっ…」
ヤバイな、廉
煙をかなり吸ってしまってるようで
息が荒いし、顔色も良くない。
急いで廉の口元に自分のハンカチを当てて
「廉ちょっとの間、おててで抑えてられるかな?」
その問いかけにしんどいのか
頷くので精いっぱいな廉。
「ありがとう。後もう少しだからね、紫耀と一緒に頑張ろうね」
そう声を掛けながら
廉の身体に乗っかった瓦礫を
どかしていくと、廉も脱出成功。
「おいで、」
廉「しょおっ…!」
動けるようになると廉は
真っ先に俺の胸に飛び込んできた
「1人で怖かったね。ごめんね、もう離さないからね」
廉「んっ、あいっ…」
こんな事してる時間はないんだった。
一刻も早くここから逃げて
廉を安全な場所に連れて行かなきゃ
*
*
廉「っ、はぁはぁっ…いっ、っ…」
「え、廉?」
煙を吸い込みすぎたのか
廉は発作を起こしてしまって
顔を歪めながら、胸を掴んでる。
急がなきゃ、自分の足の痛みなど忘れて
がむしゃらに走った。
379人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「病系」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒瀬優花(プロフ) - はるきさん» はるきさん、こんにちは。いつもコメント下さりありがとうございます^^今回も「ちびれんくん初めてシリーズ」という事で、ゲーセン編を書かせて頂きました〜。part6もお付き合いくださり、ありがとうございました。part7も変わらずよろしくお願いしますm(__)m (2022年3月2日 9時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
はるき - 黒瀬優花さん» ゲームセンター編見ました。ゲーセンではしゃぐちびれんが可愛かったです。店員さんもわざわざアドバイスくれるだなんてとても優しい方だなあって感じました。ちびれんの寝顔はきっと可愛いくて癒されちゃうって感じですね。6章お疲れ様でした。7章目も頑張って下さい。 (2022年3月2日 7時) (レス) id: 801ad08d69 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - ゆーさん» ゆーさんこんばんは。お返事が遅くなってしまって申し訳ないですm(_ _"m)そして感想コメント下さりありがとうございます(^^)楽しんで読んでくださってとっても嬉しいです。私なりのペースではありますが、これからも頑張って更新していくのでよろしくお願いします♪ (2022年2月24日 20時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - リクエスト書いて下さりありがとうございました!とても楽しませてもらいました。これからも更新楽しみにしてます! (2022年2月23日 23時) (レス) @page44 id: 7f03c6c9ab (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - れみさん» れみさん、こんばんは。フォローありがとうございます。差し支えなければ、Twitter上でのお名前をお伺いしてもいいでしょうか?確認した後、私の方でコメントは削除させて頂きますが… (2022年2月18日 18時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒瀬優花 | 作成日時:2021年12月23日 21時