ちびれんくん6

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紫耀side

最後に、黒崎先生から

今の廉の身体(心臓)の状態の説明があった。


黒崎「早めに受診されたことで、心臓への負担はあまり見られません。ただ…喘息の発作が引き金となり、心臓発作も併発してしまう事があると思います」

「はい、」


確かに、喘息は

咳も沢山出るし、何より呼吸が苦しくなる。

廉の今の心臓じゃ、耐えるにも限界がある。


黒崎「なのでその時は、慌ててしまうかもしれませんが、一度深呼吸をして、ネプライザーをしてから心臓発作のお薬を飲ませてあげてください」

「分かりました」


先生からの説明を忘れないように

後で皆と共有できるように

先ほど先生から頂いた紙に書いて行く。


黒崎「それで、喘息の発作と心臓発作が同時に出ていて、先に喘息の発作を対処した後はどうしても呼吸がいつも以上に苦しいことがあるんです。その中でいつものように、錠剤をのめない子もなかには居まして…そんな時は、これを使ってください」

「これは…？」

黒崎「1か月前に出た、新しいタイプのお薬で、使い方はネプライザーと同じで…ここを引っ張ってあげてこの部分を口に入れて、吸ってあげるとお薬が出てくるので」

「そうなんですね」


いつの間に、そんな薬が

開発されてたんだな。


なんて思いながら

使い方をメモする。



＊







＊



それから今日は、点滴が終わったら

帰っても大丈夫。との事。


「ありがとうございました」

先「いえ。廉くんの命を守るのが我々の仕事ですから」

黒崎「そうですよ。喘息の発作と心臓発作が落ち着かない場合は、いつでも受診してきてくださいね。朝早くでも夜中でも」

「ありがとうございます！」


ホント、温かい先生に出会えたな

なんて心がポカポカするのを感じながら

廉の点滴が終わるまで、傍で見守った＿＿＿＿。





＊







＊



先生2人が診察室を出て行ってから

30分後、廉の点滴が終わり

顔なじみの看護師さんが点滴を外しに来てくれた。


と、同時に廉が起きちゃいました


廉「ふぇ…びょーいん、いややぁ〜！」

「ごめんね、嫌だったね。でももう帰れるからね〜」


廉を抱っこして

背中をトントンしながら落ち着くのをまつ。


看「はい、廉くん。ご褒美」


そんな廉に、いつも通りの

優しい笑顔で、恒例になりつつあるシールをくれた。


「いつもすいません」

看「いーえ。お大事に〜」


看護師さんの心遣いにも

心が温かくなって、そんな気持ちを

抱えたまま車に戻った。

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