ちびれんくん6

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海人side

「おーい、紫耀―？岸くーん？」


廉を抱っこしたまま、リビングの中に入ると

そこはもぬけの殻で


2人の名前を呼んでも、かくれんぼ中？だからか

一切声を出さない。


廉「っ、ふぇぇ…」

「おおっと、泣かない、泣かない。大丈夫だよー？」


かくれんぼ大好きな廉だけど

いつも比較的、見つけやすい所に隠れてくれてるから

こんなに見つからないと不安で仕方ないよね。


泣いてる廉をあやすように

背中をぽんぽんしながら

声を掛けてあげる。



＊




＊



「紫耀ー！岸くん―！廉泣いてるから、出てきてあげてー？」


ちょっと声を張って

何処にいるかも分からないけど

俺の声が少しでも届けば…

そう思って2人の名前を呼ぶ。


皆さん、電話は？って思われた方、

実は2人とも電話はリビングのテーブルの上に置いてありまして…


一切通じないんですわ。これが。


岸「おぉ、ごめんな！！」

紫「ごめんねー？」


俺が二人の名前を呼んで

何回か目の時、漸く2人が顔を出した。


廉「ゆうちゃーっ、しょおーっ涙」

紫「ごめんねぇ？」


そう言いながら、俺の腕から

廉を抱き上げた紫耀。


「もう、廉泣かせないでよね〜」

岸「ほんとごめん！廉が本気で隠れて！！って言うから、」

「え？そうなの？」

岸「おう。やっぱり手加減すべきだったな」


なんて反省モードの岸くん。


「気にしなくていいよ。まぁ廉泣いちゃったけど…笑」

岸「おう。ありがと。廉ごめんなー、怖かったなぁ〜」


すぐに廉の所に向かって

廉の事を宥めてくれてる。


廉からそう言ったのは

初耳だからびっくりしたけど

紫耀も岸くんも、廉を怖がらせようとしてるわけじゃないしね。


「廉、もうえんえん、お終いよー？」


紫耀の腕の中でずっと泣いてる廉に

俺も声を掛けて、そこで気が付いた


「廉、お腹痛い？」

廉「っ、ふぇぇっ…」


廉がしきりにお腹を摩ってることに。


岸「ほんとだ。そういや廉、ここ数日、出てねーかも」

紫「え？嘘、」

岸「いや、ガチ。結構マジ」


確かに、廉のお腹

よく見ると張ってる？


小さい子はお腹がポッコリとしてるけど、

廉はスマートさんだから

あまりお腹が出るって事はない。


やっぱり岸くんの言う通り

便秘なのかも…。


紫「れーん、一旦ソファーにゴロンしよっか」


泣いてる廉の背中を

ぽんぽんと叩きながら

リビングに設置してあるソファーに

廉を寝かせて、足の辺りにブランケットを掛けてあげる。

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