ちびれんくん2

▽ ページ38

紫耀side

夜中、寝てると袖をクイクイと引っ張られてるような

そんな感覚で意識が浮上した


「んんぅー…どうした…って、廉！」

廉「っ、はぁはぁっ…いっ、はぁっ」


眠い目を何とか開いて、隣を見ると

苦しそうに胸を押さえながら呼吸を繰り返す廉が居て

一気に眠気が吹っ飛んで行った


「ごめんな、すぐ気づいてあげられなくて、」

廉「っ、はぁっ…っ、いっ…」


急いで、廉を抱き上げてじんを起こさないように

下に降りて、発作が出た時用の薬を持ってソファーに

廉を膝の上に座らせる。


「廉、口開けれる？」

廉「っ、はぁっ、んっ…はぁっ」

「ありがと。苦しいな」


苦しくても小さめにお口を開けてくれて

薬を廉の口の中に入れてあげて


「これ、噛んだらダメだよ？お口の中で溶けるまで我慢ね」

廉(コクン)


苦しくて俺の問いかけに小さく頷く廉。

俺は薬が効くまでの間、背中を摩ってあげる事しか出来なくて

後は声を掛けてあげる。それくらいしか出来なかった……。



それから、20分くらいが経った頃


廉「ふぅ…はぁ…はぁ」

「落ち着いてきたかな？」


廉の呼吸も段々と落ち着いてきて

痛みも無くなったみたいで、俺の方にぐったりと

体を預けてきて、でも少しだけまだ息苦しさがあるのか

若干肩で呼吸を繰り返してる



廉「すぅ…すぅ」

「おやすみ。廉」


そして、更に10分が経って完全に落ち着いた廉は

疲れてたみたいですぐに夢の中へ落ちてった＿＿。



＊



あれから、2か月が経った


海「まだ外れそうにない？」

「ん−…ある程度治ってはいるみたいなんだけど…」

神「圧迫感が嫌いみたいで、暴れちゃったりしてね…」


そう、渡辺先生には1・2か月で治るよと言われてたから

俺らもそのつもりでいたんだけど…


ちょくちょく俺らの目を盗んで外すし、暴れちゃうしで

それで暴れるから、発作も出るしの悪循環なんだよねぇ…


神「でも、もう少しで治るみたいだから」

岸「廉、もう少し頑張ろうな」


そんな岸くんの言葉に、元気よく返事をしてる。笑



＊



先「うん、完治だね」

「本当ですか！？」

先「うん、骨もくっ付いてるし。よく頑張りました！」


怪我をした日から3か月半たった今日

漸く廉の脱臼と骨折は完治した。


先生にお礼を言って診察室を後にした

廉、よく頑張ったね。


もう手離さないようにするからね


end.


匿名さんリクエストでした
ありがとうございました。

次回は作者の話を予定してます

いつもありがとう→←▽

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す