脱走 ページ38
小町side
白髪のめかくしの大人の人が、朝ごはんをもってきた。
でもたべたくない。
なにかはいってるかもしれない。
おかあさんがもってきたごはんをたべると、よくあたまやおなかが痛くなったから。
ようせいさんは、あれから私の前にあらわれない。
すてられたのかもしれない。
ううん、ひくつになるな、A!
ようせいさんは、いいひとだから、私のことすてるはずないよ。
タンスのすきまからたちあがると、すこしだけ視界がふらついた。
おなかすいたなぁ。
昨日からなにも食べてない。
でもめかくしの大人の人がもってきたものは食べたくない。
たしか、めかくしの大人の人は、次来た時に残ってたら、無理矢理にでも食べさせるって言ってたよね。
そんなのはいやだ。
だから、Aはこのへやから出ていこうとおもう。
このへやは一階にあるみたいだから、まどから外に出られる。
Aは、まどのかぎをあけて、そこをまたいでそとにでた。
はだしだけど、地面はしばふだから、痛くない。
でも痛いのにはなれている。
よくはだしでいろんなところを歩いたから。
外に出て、あちこち歩いてみる。
ここのしきちはとてもひろい。
けれど、他の人には誰にも会わなかった。
それがらっきーだった。
くうふくの体では少し歩くのにもつかれて、息があがった。
低木にかこまれた、いいかんじの小穴があったから、そこでやすむことにした。
体育座りで座ると、ちょうどいいくらいの広さ。
『…あ、これ…。食べれる草』
近くに、見慣れた雑草が生えてるのが見えた。
お腹が空いた時によく食べていた草。
多分、どくではないはず。
その草をちぎって、口にいれる。
『…』
べつにおいしくはない。
にがいし、くさい。
でもしかたない。
そのまま草を食べていたら。
「おい、お前こんなとこでなにしてんだよ」
緑の髪の大人の女の人と、マスクの大人の人に、草を口に入れようとしていた腕をつかまれた。
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シシマチ(プロフ) - さざんかさん» コメントありがとうございます。楽しんで読んでくださって、とてもうれしいです。更新頑張ります! (2021年6月14日 21時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - わー!!気になるところで止まってらっしゃる;;更新お疲れ様です!めちゃ楽しませてもらってます!!続きも楽しみにしています! (2021年6月14日 1時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 43yomi1さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです。更新頑張ります! (2021年6月11日 17時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - 初めまして!シシマチ様の小説とっても素敵で、思わず惹き込まれてしまいました…!更新楽しみにしてます…!!!!! (2021年6月10日 15時) (レス) id: d2940ba0c0 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 小手鞠さん» コメントありがとうございます!更新頑張りますね(^^) (2021年6月10日 0時) (レス) id: 5733ebb1d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シシマチ | 作成日時:2021年6月3日 21時