なんでかなぁ。 ページ37
五条side
「あぁ、泣かないで、A。冗談だから、ね？」
声を押し殺して涙を流すAに僕の胸は痛んだ。
違う。
泣かせたいわけじゃない。
僕はただ。
「…とにかく、ちゃんとご飯食べて。次来た時に、まだ残ってたら、僕があーんして食べさせるから。次は冗談じゃないよ。」
そう言って、いつものくせで彼女の頭を撫でようとした。
けれど、彼女の体が震えるのが見えて、やめた。
「Aはどうだった、五条」
Aの部屋を出て、職員室に戻ると、硝子がいた。
「…どうもこうも…進展なし」
「それはAのところに持っていった夕食か？」
「そ。食べてなかった。勿体無いから僕が食べるけど。」
「…Aはご飯も食べないのか？」
「……うん。パンダが持っていった朝食は食べてたんだけどね。僕だからダメなのかなぁ」
「いや、多分私でも食べてくれないだろう。Aは、私たちが食事に何か混ぜると思っているのか？」
「……そうかもね。…あぁ、心配だなぁ。だって昨日の朝以来何も食べてないんだよ？あの子。ただでさえ、最近痩せてきてるのに。」
「パンダが早く帰ってくるのを願うしかないな。万が一の時は、栄養剤でも輸液すれば良い」
「……そうだね」
心配だ。とても。
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シシマチ(プロフ) - さざんかさん» コメントありがとうございます。楽しんで読んでくださって、とてもうれしいです。更新頑張ります！ (2021年6月14日 21時) (
レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - わー！！気になるところで止まってらっしゃる；；更新お疲れ様です！めちゃ楽しませてもらってます！！続きも楽しみにしています！ (2021年6月14日 1時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 43yomi1さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しい限りです。更新頑張ります！ (2021年6月11日 17時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - 初めまして！シシマチ様の小説とっても素敵で、思わず惹き込まれてしまいました…！更新楽しみにしてます…！！！！！ (2021年6月10日 15時) (レス) id: d2940ba0c0 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 小手鞠さん» コメントありがとうございます！更新頑張りますね(^^) (2021年6月10日 0時) (レス) id: 5733ebb1d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シシマチ | 作成日時：2021年6月3日 21時
