検索窓
今日:39 hit、昨日:4 hit、合計:248,320 hit

退化 ページ32

五条side


パンダが帰ってきた。

「どうだった!?」

「長く話してたようだが、お前のことは覚えていたのか?」

「……覚えてはなかった。」

「Aはなんて言ってた!?」

そう聞くと、パンダは声を詰まらせた。

なにか悩んでいるような。

「………俺を妖精だと勘違いしてるみたいでさ、なんか「天国に行きたい」って、」

「「「「っ!!!」」」」

天国!?
死にたいってこと?

驚いて声も出なかった。

「でも、天国がどういうところなのかよくわかってないみたいだった。でもいい子にしていれば天国っていう楽しい所に行けるんだって、母親に言われてたらしい。」

「…は、?」

「なんだよそれ、母親って普通そんなこと言うか!?」

「おかか!たかな!いくら!!!」



言う。

あの親なら、いとも簡単にその台詞を口にするだろう。


もうAは、あの日々のことは忘れてると思ったのに。

高専での楽しい思い出で上書きしたと思ってたのに。


赦せない。



と、今まで黙っていた硝子が口を開いた。



「…私や五条、後輩達もダメで、パンダはオーケー。これではっきりしたな。…Aは、記憶が混乱しているんじゃない。退化しているんだ。」


「…退化?どういうこと?」

「そのままの意味だよ。記憶が過去に戻ってるってことだ。」

「…そんなことってありえるのかよ」

「さぁな。私もそんな事例は見たことがない。
………よっぽど獄門彊の中が恐かったか、もしくは獄門彊の中で、彼女のトラウマが深く呼び起こされたか」



硝子の重い言葉に、誰も声が出なかった。

※領域展開について→←てんごくへ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (288 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1188人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シシマチ(プロフ) - さざんかさん» コメントありがとうございます。楽しんで読んでくださって、とてもうれしいです。更新頑張ります! (2021年6月14日 21時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - わー!!気になるところで止まってらっしゃる;;更新お疲れ様です!めちゃ楽しませてもらってます!!続きも楽しみにしています! (2021年6月14日 1時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 43yomi1さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです。更新頑張ります! (2021年6月11日 17時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - 初めまして!シシマチ様の小説とっても素敵で、思わず惹き込まれてしまいました…!更新楽しみにしてます…!!!!! (2021年6月10日 15時) (レス) id: d2940ba0c0 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 小手鞠さん» コメントありがとうございます!更新頑張りますね(^^) (2021年6月10日 0時) (レス) id: 5733ebb1d6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シシマチ | 作成日時:2021年6月3日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。