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混濁 ページ30

五条side



Aの目が覚めた。

それはよかったんだけれど、なにか様子がおかしい。

頭を抱えてうずくまっている。

「どけ、五条。」

そう言って硝子は唖然とする僕を押しのけてベッドに寄った。

「‥A、わかるか?私だ。しょうこだよ。」

しょうこさん、しょうこさん、と言ってあれほど慕っていたのにも関わらず、依然としてAはうずくまったまま。

『ごめんなさい、ごめんなさい、いい子にするから、うぅ』

というか僕の時より怯えている気がする。

「私でもだめか。」

「記憶が混乱しているのかな?」

「…どうだろう。真希と狗巻を呼べ」



硝子の言う通り、真希と棘を連れてきた。

2人ともAが目覚めたことをまだ知らなくて、心底驚いていた。

「A!やっと起きたのかよ、おせぇよ」

「しゃけ、つなつな!」

「……A?おい、どうした?」

2人が近づいても、その涙に濡れた顔が笑顔になることはなかった。

「…Aは後輩を可愛がっていたようだし、いけるかとおもったんだが…」

取り敢えず僕らは混乱する真希と棘を連れて一旦部屋の外に出た。

「おい悟!どうなってんだよ!」
「たかな!」
「まぁ、落ち着けお前たち。」
「僕だって知りたいよ。やっと目覚めたかと思ったらあの状態なんだもん。」
「…お前が何かしたんじゃないのか?」
「しゃけ」
「え!?」
「お前らうるさい。…かくなる上は、パンダだな。アイツを呼べ」




数分後、パンダが走ってやってきた。

「で、俺はなにすればいいわけ?」

「Aの目が覚めた。」

「え、まじ!?…なのになんでお前らはそんな深刻な顔してんだよ」

「…こっちの気も知らないで」

「目覚めたのはいいが、Aの様子がおかしい。私や五条だけでなく、真希や狗巻をも拒絶している」

「マ?」

「マ」

「パンダも一応試して欲しいんだ。まぁ無理だと思うけど」


「なんだと!Aとの友情忘れんなよ!待ってろ、このきゅーとな見た目でメロメロにしてきてやる!」


そう言って意気込み、宣言通りパンダはAの涙を止めた。




どうなってる?

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シシマチ(プロフ) - さざんかさん» コメントありがとうございます。楽しんで読んでくださって、とてもうれしいです。更新頑張ります! (2021年6月14日 21時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - わー!!気になるところで止まってらっしゃる;;更新お疲れ様です!めちゃ楽しませてもらってます!!続きも楽しみにしています! (2021年6月14日 1時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 43yomi1さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです。更新頑張ります! (2021年6月11日 17時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - 初めまして!シシマチ様の小説とっても素敵で、思わず惹き込まれてしまいました…!更新楽しみにしてます…!!!!! (2021年6月10日 15時) (レス) id: d2940ba0c0 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - 小手鞠さん» コメントありがとうございます!更新頑張りますね(^^) (2021年6月10日 0時) (レス) id: 5733ebb1d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シシマチ | 作成日時:2021年6月3日 21時

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