小町ちゃんはちょろかわいい

いいんですか！？ ページ41

小町side

結局、砂のお城対決で勝ったのは棘だった。
細部までこだわっててすごかった。
開いた方が塞がらないってこういうことなんだね。

ちなみに私が2位。
パンダは壊滅的な城だった。
もう攻め落とされてた。
仕方ないよね。だってパンダの手ってもふもふだもん。


優勝しなかったけど、五条先生は私とパンダにもかき氷を買ってくれた。

「美味しい？」

『とっても！ありがとうございます、五条先生。』

「いいってことよ。」

かき氷を頬張る私を、テーブル越しにじっと見つめてくる五条先生。

そんなに、見られると食べづらいなぁ。

『…五条先生も、たべますか？』

「え、いいの⁉じゃあ遠慮なく」

そう言って私のスプーンを取ろうとした時、棘の手が割り込んだ。

「おかか！つな、こんぶ‼」

『棘？』

「こんぶ！」

「え、棘の食べろって？僕いちご味がいいんだけどなぁ」

「お、か、か！」

「はいはい、わかったよ」

なんでか分からないけど五条先生は私のかき氷ではなくて、棘のを一口もらっていた。

棘、私のかき氷が減るのを心配してくれたのかな？

やさしいね。


かき氷を食べたら、口の中が甘ったるくて、お茶が飲みたくなった。

『私、自販機に行ってきますね。みなさんも何か飲みますか？』

「おかか。ツナマヨ。」

『大丈夫だよ〜。すぐ帰ってくるって』

棘は私が知らない人についていくことを心配しているみたいだった。

「A、僕が行ってくるよ。なにがいいの？」

『五条先生も！大丈夫ですよ、少しは信頼してください。』

そう言って、財布を取って小走りでパラソルを離れた。



自販機でお茶を買って、皆んなのところに戻ろうとしたら、いつのまにか知らない男の人たちに囲まれていた。

やきそば→←誰にも見せたくない。

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