小町ちゃんはちょろかわいい

交流会 ページ27

釘崎side


今日は京都で姉妹校交流会の日。

なのに、みんなスーツケースどころか何一つ荷物を持っていない。

そのことを指摘すると

「京都の姉妹校と交流会だ」

と、パンダ先輩に言われた。

「去年勝った方の学校でやんだよ」

「勝ってんじゃねーよ‼」

「俺らはでてねーよ。去年は人数合わせで憂太が参加したんだ。」

『憂太の一人勝ちだったよねー』

「Aさんは出たの？」

『もちろん出たよ！でも、秤もいたからほとんど動かなくてすんだ。』

「許さんぞ、乙骨憂太ー！」



「来たぜ。」

そうこうしているうちに京都校の奴らが来た。

「あら、お出迎え？気色悪い。」
「乙骨いねぇじゃん。」
「あっ、Aせんぱーい！お久しぶりです！」

『霞ちゃん、久しぶりー。お菓子おいしかったよ！』
「それはよかったです！桃先輩と2人で選んだんですよ！」
「気に入ってくれたのならよかったわ。」

「私のはどうだった？最近話題の菓子を送ったのだが。」

『加茂くんのも美味しかったよ！なんか高級な味がした。メカ丸のは懐かしい味がした！』

「それはどんな味ダ？」

流石、Aさん。
人と仲良くなるのが上手いわね。
でも、寂しいから戻ってきて欲しいわ。

そう思ってたら、真衣とかいう真希さんの出涸らしが、こっちを見てにやにやしてきた。

その瞬間察した。

Aさんマウントとられたー！！！


真希さんや狗巻先輩も同じようなことを思っていたらしく、ムッとしてた。

「A、こっちこい。」

『えー、もうちょっと真衣たちと』

「飴やるから戻ってこい」

『ただいま。ありがとう真希』

「ちょっと、それは卑怯でしょー！」

Aさんがちょろくて助かったわ。



その時だった。

「はーい、内輪で喧嘩しない！ まったくこの子らは。」


袴を着た女の人が階段を登って、現れた。

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