スパゲットウ ページ22
小町side
『…聖幻、第二式 「幾星槍』
私がそう呟くと、右手のキャリバーが消え、代わりに私の背後に幾万もの銀色の槍が現れた。
手を下ろすと、それらは真っ直ぐに呪霊に向かっていき、呪霊の肉という肉に突き刺さった。
そして、槍も呪霊も消滅した。
『…よし、任務完了っと!…あ…おなかすいたなぁ…』
その時だった。
背後から複数の足音がしたのだ。
振り返るとそこには、
袈裟をきた男の人と、身体中つぎはぎだらけの男。
袈裟の人はにっこり笑って。
「やぁ、こんにちわ。小町Aさん。」
どうして私の名前を知ってるんだろう…。
『…あの、どなたですか?…芸能人の方でしたらごめんなさい、わたしあんまりそういうの詳しくなくて…』
「……私を知らないのか…?…いや、当然か。百鬼夜行の時彼女は居なかった」
私がそう言うと、男の人は考えるような顔で、何かを呟いていた。
そして、再び、にっこり笑って。
「ごめんね。改めて、私は夏油傑。よろしくね」
夏油傑?
どこかで聞いたことある名前だ。
『夏油…げとう…げとう…すぱげとう…スパゲットウ……スパゲッティ食べたい…』
「え!???き、急だね。…私、美味しいイタリアンの店を知っているけれど、一緒にどうかな?…そこで少しお話ししよう」
『行きた…い、けど、だめなんです。知らない人にはついていくなって言われてるので…』
それを言うと、夏油さんは少し焦ったような顔をした。
「私達は、もう互いに自己紹介した間柄なんだから(してない)知り合いと言ってもいいんじゃないかな?」
『…そういう理論もダメだって言われてるんです。』
「そう言う理論?」
『その、お互いの名前だけを知った間柄は、まだ「知らない人」の領域にいて、電話番号や住所など相手の個人情報を網羅してはじめて「知り合い」になるって…先輩に言われてて』
「重いね⁉……そっか、でも大丈夫じゃないかな?実は私、五条悟の親友なんだ。」
『え!五条先生の⁉…そうだったんですね…知らなかった』
「友達の友達は友達って言うし、ね?一緒に行こうよ」
『…たしかに….。行きます!ご一緒させてください!』
「はは、じゃあ行こうか」
小町は忘れている。
七海に説教された時、『友達の友達は友達だよ』と言い訳して、「友達の友達は、他人です」と返されたことを。
「…ねぇ真人、私呪詛師だよね?」
「……」
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シシマチ(プロフ) - テーマソングさん» コメントありがとうございます!修正しますね(^^)頑張ります (2021年6月2日 16時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
テーマソング - 面白いです!ただ真人の一人称は僕じゃなく俺だったと思います!面白かったのでこれからも頑張ってください! (2021年6月2日 15時) (レス) id: 895c90ff24 (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - いくらのお寿司さん» あ!…ほんとだ…。すみません変換違いでした。ご指摘ありがとうございます。すぐに直しますね(^^) (2021年5月30日 8時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
いくらのお寿司(プロフ) - 出張?の時のです。 (2021年5月30日 7時) (レス) id: e58b6951ff (このIDを非表示/違反報告)
いくらのお寿司(プロフ) - コメント失礼致します。乙骨優太。ではなく、乙骨憂太ですよ。憂が出てこないときは。ゆううつ。って書けば憂は出てきます (2021年5月30日 7時) (レス) id: e58b6951ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シシマチ | 作成日時:2021年5月27日 22時