女子恐怖症？苦手？ ページ25
辻サイド
まずいことになった。
とてもまずい。
携帯で誰かに連絡しようとも体が動かない。
あまりの緊張に硬直しているのもあるけど、「触れられている」というこの状態で動けるはずがない。
「辻せんぱぁーい、聞いてますぅ？」
「孤月おしえてくださいよぉ」
「辻せんぱい？」
猫撫で声で俺を囲む、C級の女子が3人。
そう、女子が。
3人も。
俺は、女性が苦手だ。
どうして今日に限って、犬飼先輩も太一も誰も知り合いがいないんだ。
誰か、助けてくれ。
限界に達しようとしていたその時、メシアが通りかかった。
俺は最後の力を振り絞り、その人の背後に隠れる。
『…えっ、辻くん？どうしたの！？』
「…Aさん、たすけてください。」
日向Aさんだ。
俺は女性が苦手だが、この人は大丈夫。
むしろ今まで隊がらみのことで色々とお世話になっているのに、苦手意識を持っていることすら失礼に値する。
「…あの、あれ」
俺が、怪訝な顔でこちらを見つめる女子3人に目線を送ると、
『…あぁ、なるほどね。』
すぐに察してくれた。
さすがAさんだ。
『私に任せて、辻くん！』
俺にグーサインを見せて、Aさんは女子3人のもとへ向かった。
『こんにちは。』
「……あんたなんなんですか？急に現れて、」
「あたし達、辻先輩に用があったんですけど」
「おばさん誰？」
おばさん！？
あのAさんにおばさんだなんて…。
二宮さんが聞いてたら、除隊じゃ済まないぞ。
『ごめんなさいね。私は日向といいます。辻くんに用事があったのかしら？』
「……孤月教えてもらおうとおもってるんです。」
「辻先輩強いし。」
「それにイケメンだし！」
「だから、どっか行ってもらえません？」
『…それはできないわ。辻くんも用事があるみたいでね。』
「はぁ？用事！？用事ってなんすか！？」
『本部長に呼ばれてるんですって』
「…本部長に！？」
女子達がたじろいだ。
忍田本部長に呼ばれているというのは真っ赤な嘘だ。
大物の名前を出すことで、女子3人がこれ以上突っ込んでこないようにしている。
さすがです、Aさん。
『…代わりにといってはなんだけれど、私が孤月を教えましょうか？』
「……は？おばさんが？できんの？」
「孤月っておばさんが扱えるほど簡単なもんじゃないんですけどー。」
「ウケる」
流石に、この言いようは我慢できなかった。
相手が女子だろうと、許せない。
「…ちょっと、」
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ろいど(プロフ) - 一気読みさせて頂きました！！更新楽しみに待ってます！！ (2022年3月4日 21時) (
レス) @page48 id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
理玖 - 東隊や鈴鳴第一と絡ませて欲しいです。 (2021年12月16日 21時) (レス) @page48 id: 72df48888f (このIDを非表示/違反報告)
化粧した亀 - 〜でしょか。ではなくでしょうか。でした。誤字りました。（笑）すみません (2021年11月8日 22時) (レス) id: f6208bd07c (このIDを非表示/違反報告)
化粧した亀 - 全て読ませていただき、すごく面白かったので即高評価させて頂きました。リクで緑川くんと、那須隊との絡みをお願いしてもよろしいでしょか。 (2021年11月8日 22時) (レス) id: f6208bd07c (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - そらさん» そうおっしゃっていただけて嬉しい限りです。リクエストありがとうございました。1ヶ月以上もお待たせしてしまって申し訳ありませんでした。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年10月28日 11時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シシマチ | 作成日時：2021年5月27日 14時
