サイドエフェクト ページ18
影浦side
『影浦君にサイドエフェクトがあることは上層部はみんな知ってるわ。…もちろんその内容についてもね。感情受信体質、だったかしら？自分に向けられている感情がわかるのよね？』
「…はい。」
『根付さんはそれを分かってて、わざと影浦君に感情を向けてたのよ。一種の嫌がらせね。まさか、殴られるなんて思ってもみなかったでしょうけど』
ひとつ、気になる事があった。
「……アンタは、何者なんですか？全く感情が来ないんですけど…」
そうだ。
目の前の女からは、嫌悪感も、関心も、心配も何一つ感情が刺さってこない。
まるで俺の存在に気づいていないみたいに。
『あぁ。私にもサイドエフェクトがあるのよ。サイドエフェクト無効のサイドエフェクトなんだけどね。』
「…サイドエフェクト無効…？」
聞いたことがない。
そんなサイドエフェクトなんて。
『私には、影浦君の感情受信体質は効かないわよ。つまり、私があなたにどんな感情を向けていようと、あなたはそれを感じらることができないってこと。』
「………」
そんな人と一緒にいられたら、どんなに楽だろうか。
少しだけそう考えてしまった。
『…殴ったのは良くなかったわね。まぁ血気盛んな学生だし、手が出てしまうのは仕方ないのかもしれないけれど……。』
「…すいません。」
『別に謝らなくてもいいのよ。きっかけを作ったのはあっちなんだし。あ、噂をすれば』
ポップな着信音が流れて、日向さんはポケットから携帯を取り出した。
ガラケーだった。
『…はい、日向です。……えぇ。はい、はい。彼は大丈夫です。切り傷程度でしたので。……はい。そうですね…彼には今は落ち着く時間が必要かと…はい。今日はこのまま帰宅させます。…はい、失礼します。』
日向さんは携帯をしまうと、俺の顔を見た。
『3日後に影浦君の処分が出ます。それまでは自宅待機になるわ。』
「……そうっすか、」
と、彼女が紙切れを差し出した。
『これ、私の連絡先よ。なにかあったらて連絡してね。あなたの力になるから。』
「……ありがとう、ございます。」
彼女に見送られながら、俺はボーダーを出た。
あーーーー。
ゾエとかユズルとヒカリに謝んなきゃな。
たぶん、俺はクビになるって。
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ろいど(プロフ) - 一気読みさせて頂きました！！更新楽しみに待ってます！！ (2022年3月4日 21時) (
レス) @page48 id: 5682104901 (このIDを非表示/違反報告)
理玖 - 東隊や鈴鳴第一と絡ませて欲しいです。 (2021年12月16日 21時) (レス) @page48 id: 72df48888f (このIDを非表示/違反報告)
化粧した亀 - 〜でしょか。ではなくでしょうか。でした。誤字りました。（笑）すみません (2021年11月8日 22時) (レス) id: f6208bd07c (このIDを非表示/違反報告)
化粧した亀 - 全て読ませていただき、すごく面白かったので即高評価させて頂きました。リクで緑川くんと、那須隊との絡みをお願いしてもよろしいでしょか。 (2021年11月8日 22時) (レス) id: f6208bd07c (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - そらさん» そうおっしゃっていただけて嬉しい限りです。リクエストありがとうございました。1ヶ月以上もお待たせしてしまって申し訳ありませんでした。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年10月28日 11時) (レス) id: 6141eb3956 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シシマチ | 作成日時：2021年5月27日 14時
